2007年4月28日丸の内ピカデリー1にて映画『ゲゲゲの鬼太郎』公開初日舞台挨拶が行われ、ゴールデンウィーク公開の注目作品として多くの報道陣がかけつけた。

会場は公開を待ちわびていたファンによって満員御礼。映画を観終わったばかりということもあり、会場中がゲゲゲ熱気ムード。キャストが登場すると大きな歓声に包まれた。

主役のゲゲゲの鬼太郎役・ウエンツ瑛士さん、三浦実花役・井上真央さん、実花の弟の健太役・内田流果くん、猫娘役・田中麗奈さん、子なき爺役・間寛平さん、砂かけ婆役・室井滋さん、そして本木克英監督が登壇し、司会進行は自身も“つるべ火”という青い火の玉役で出演している軽部真一アナウンサーが務めた。

【本木監督】
「ここにいる俳優さん、スタッフを含め1年がかりで作ってきました。やっとみなさんの前にお披露目できます。聞くところによると今日のチケットはとっても取るのが大変で、皆さん苦労されたのかと思います。僕の友達もこの中にいるんですけど、4時間ローソンに並んだとか(笑)。本当に朝早くからありがとうございました。」

【ウエンツ瑛士さん】
「皆さん今日は劇場に足を運んで頂き本当にありがとうございます。本当にこの日が来るのが待ち遠しくて、でもいざ(公開初日)前日の夜になると不安で不安でしょうがなくて、そんな中、仕事の帰りに乗ったタクシーの運転手さんが『明日、鬼太郎観ますよ。』と言って下さって、普段だと笑い話なんですがすんごい泣きそうになってしまいまして、その方“オオキさん”って言うんですけど(笑)、その一言が僕の自信になってます。オオキさんありがとう!!」

◆撮影を振り返って大変だった事
「クランクインする前が自分的には大変でした。下駄とか扮装もそうですけど、内面という部分でもどういう風に鬼太郎に歩み寄っていくのかというのが自分としては一番葛藤がありました。」軽部さんからの「鬼太郎またやりたいですか?」という質問に対しては「ハイ!」と答えた。

【井上真央さん】
「今日はありがとうございます。私も妖怪をやりたかったという事は、観て頂いた方はお分かりになるかと思います。CG撮影は初めてでしたし、色んな面で難しいなと思う事はたくさんあって、本当に最後まで不安でドキドキしていたんですが、CGや音楽、監督の力によって迫力のある作品に仕上がって、私もこの作品に参加できた事を本当に嬉しいなと思います。もし鬼太郎2があるならば、実花も実は妖怪だったという設定で是非やりたいなと思います(笑)。」

◆いったんもめんの乗り心地は?
「ふふ。あれは忘れもしない…板だったんです(笑)。言っちゃっていいのかな?」監督より撮影の裏話の説明があり、ウエンツさんより「乗り心地はカッチカチでしたでいいんじゃないんですか(笑)?」というコメントのアドバイスがあった。

【内田流果くん】
「…(笑)。ゲゲゲの鬼太郎面白かったですか?」客席からは“かわいい”という声とともに歓声。緊張している流果くんに対して監督から「京都ではウエンツさんとどこにいったんですか?」という質問。「えぇと、焼き鳥を食べに行きました。真央ちゃんと僕のお母さんと焼き鳥を食べに行きました・・・。」とだけ答えると、ウエンツさんから「舞台挨拶だよ(笑)?」と突っ込みが。

司会の軽部さんから“焼き鳥を食べに行ったきっかけは?”という問いに、「お父さんが死んで泣くシーンのところで・・・。」ここで井上さんが「ウエンツさんがいっぱいNGを出したんですよ。そのお詫びを含めて焼き鳥をご馳走したんです。つまり焼き鳥で釣った訳ですよ(笑)。」それに対しウエンツさんは「お前考えたな(笑)!!…あの時本当にごめんな。」と謝り、流果くんは「大丈夫、大丈夫です。」と答えた。

又、秋田のおじいちゃんの家妖怪に会ったらしく、「床をさわったら土になってて、おかしいなと思って布団から顔を出したら、着物を着てて手が麦で出来てて、目が“の”で、口が“う”で歯が生えてて、帽子が三角で麦の手がぐぐぐぐっと動いてました。」というエピソードも聞かせてくれた。

【田中麗奈さん】
「猫娘をやらせて頂きました田中麗奈です。今日公開なんですが、色んな方に『猫娘』と言われています。役名で呼ばれたりするのは、“やってよかったな。印象をちゃんと残せたんだな”と思えて嬉しいです。実際撮影中でも、墓の下クラブで踊ったり、鬼太郎さんと激しいダンスを踊ったり、アクションシーンもあって、猫娘ならではの色んな体験をさせて頂いて、本当に撮影中いつも楽しかったです。映画を観ても、“妖怪の世界に入り込めちゃったんだな”“不思議な体験が出来たんだな”と改めて感じました。」

◆コスチュームに関して始めの印象は?
「最初はゲゲゲの鬼太郎の猫娘のお話を頂いた時に、あの短いスカートで大きいリボンをつけてちょっと抵抗があるなというか、年齢的にもう少し若い子がやったほうがいいんじゃないかって思ったり(笑)。でも脚本を読んだら妖怪には年齢なんて関係ないんだって思って。」

【間寛平さん】
「昨日僕も仕事があって、タクシーに乗って帰ったときに窓から綺麗な月が見えて・・・」すかさずウエンツさんから「ウソでしょそれ(笑)」と突っ込み。「まぁ冗談ですけど(笑)。本当にみんなようがんばってました。とにかく子なき爺は裸じゃないですか。そんでムシロ。もうかい〜てかい〜て(笑)。ほんまに大変だったんですけど、これまた夏に撮ったから蚊に刺されてかい〜かい〜(笑)。冬になると寒いし、第2弾の撮影は是非春にお願いしたいなと思っております(笑)。僕は映画を何回も観てるんですけど、自分の出てるところばっかり観てます(笑)。何回も観ても面白い。是非皆さんに子なき爺をかわいがってもらいたいです。」

◆子なき爺になるのにすごい時間がかかったということですが?
「そうですね。1時間半ぐらいかかるんですよ。でもまぁ、ワンシーン撮る時は10分か15分で終わるんですけど、その為に1時間半かけてるんですよ。出来たら今度撮影の機会がある時はいっぺん撮って欲しいです(笑)。」

【室井滋さん】
「本当に大勢の皆さん今日はありがとうございます。すっごいたくさんの人がいてドキドキしています。私も昨日喫茶店に行ったら、たまたま豆を買いに来た親子がいて、その男の子がポスターを発見して『あっ!ゲゲゲの鬼太郎』って言ってくれたんですよ。マスターが『この中で誰が一番好き?』って聞いたら『猫娘!』って答えたんですよ。それで『誰が一番怖い?』って聞いたら『ババァ!』って(笑)。それでここは衝撃与えた方がいいかなって思って、後ろを振り向いて『ババァじゃ!!』って言ったら泣きそうになっちゃって。その子の名前は“ヒロキ君”って言うんですけど(笑)。
寛平さんは見栄を張ってメイクに1時間半かかったっておっしゃってましたけど、私達そんなにメイクに時間かかってないです。むしろ今日のほうが時間かかってる(笑)。」

◆顔や首に砂を塗ったり、お歯黒塗ったり、厚い着物をきたり砂かけ婆のコスチュームは大変だったのでは?
「暑いんですよ。ものすごい大変で、着物をすぐ脱げるように下に水着着ようかなと思ったんですが、さすがに皆さんに迷惑かなって(笑)。自分でシャツを改良しまして、着たり脱いだりしていました。お歯黒はだいぶ食べました(笑)。メイクさんに大丈夫っていわれてラーメン食べたんですけど全部取れちゃっいました。次回はぜひ寛平さんと私の若い頃のラブストーリーとか(笑)。衣装がミニスカートになってるとかそういうのお願いします(笑)。」

お仕事の関係で当日来れなかったねずみ男役・大泉洋さん、目玉の親父からは音声によるコメントがあり、会場のファンを湧かせた。

最後に会場の客席をバックに写真撮影が行われ、会場中が「ニッポン・ゲゲゲ!!」と声を上げ大盛況の中、初日舞台挨拶が終了した。

(ユイタ)