高野山東京別院にて「ラオウ昇魂式」が執り行われました。
公式HPほかでの参加申し込み総数が実に2500人になり、悪天候の中、「北斗の拳」ファンが総勢3000名、ラオウに追悼の意を表し、焼香に集まりました。ご焼香の際には思わず涙ぐむ人たちの姿もありました。

昇魂式は真言宗の流儀に則って行われ、まずは7人の僧侶による読経、護摩行が行われました。本作でラオウの声を務める俳優・宇梶剛士さんによる弔辞では「ラオウ。僕はあなたの死に際して何を言えばいいのでしょうか?」と本堂中央の遺影に語りかけ、「自分の生き方を貫こうとしても立ち止まった時があった。その時にあなたの生き方に励まされた。僕はいつも一期一会を大切にし、その時のベストを尽くしてきた。あなたの生き方はまさに僕の行き方と一致していた。」と力強く思いを語りました。
その後、本日来場できなかった北斗ファンの著名人(亀田兄弟、ジャガー横田さん)、そしてケンシロウの声を務める阿部寛さんからの弔電VTRが上映されました。
指名者焼香では葬儀委員長の谷村新司さんに続き、宇梶剛士さん、そして来場された北斗ファンの森下千里さん、格闘家・武田幸三さんらが焼香されました。
葬儀委員長挨拶では、谷村新司さんが「あなたと出会い、あなたと過ごした日々を誇りに思います。星への旅を始めたあなたに、今、万感の思いを込めて。」と故ラオウに言葉を捧げました。
引き続き、本作で挿入歌を歌うWAKANAさんのライブ、そして、本作で赤鯱の声を務め、子供に「北斗の拳」から取った名前をつけるほどの大ファンである角田信朗さんによる、ラオウへ捧げる演武「征遠鎮」が披露され、さらに総勢17名のダンサーたちによるパフォーマンスが繰り広げられました。

ラオウの最期のダイジェスト映像の後、製作総指揮の堀江信彦氏、原作者・原哲夫氏からの挨拶で昇魂式は幕を閉じました。
挨拶の際、原哲夫氏は「今日はご愁傷さまと言われて、こそばゆいような嬉しいような気持ちになりました。漫画のキャラクターにこんな言葉をかけてもらえるのは、漫画家冥利につきます。湿っぽくなく、旅立ちという意味で声を掛けていいのではと思いました。」と多くのファンへの感謝の思いを述べ、堀江信彦氏は「1986年の春に連載でラオウが天に昇りました。その当時の少年・青年が21年経って、最前線で活躍する歳になり、そういった世代の人たちが今回の昇魂式を企画し、実現してくれたことを本当に幸せに思う。」と語った。