3月15日(木)から東京、横浜、大阪で開催されるフランス映画祭2007。日本とフランスの掛け橋となるアジア最大級の映画祭に、今年も見ごたえのある作品そして豪華ゲストが集結しました。団長は10年ぶりの来日となるカトリーヌ・ドヌーヴ。自身の新作『輝ける女たち』と『ストーン・カウンシル』を携え、本映画祭のために駆けつけてくれました。

開幕を明日に控えた今日、ユニフランス会長マルガネット・メネゴーズと駐日フランス大使ジルダ・ル・リデック、そして団長のカトリーヌ・ドヌーヴがフランス大使館で会見を行ないました。
「映画祭ではまだ公開されていない作品も含め、フランス映画の神髄たるものを皆様にご覧頂こうと思っております。この映画という芸術は、フランスと日本の文化交流の強い絆となっておりますし、この映画祭がその要になるでしょう。」(ジルダ・ル・リデック)
「フランス映画が他の国の映画と違うところというのは多様性だと思います。フランスでは年間250本の映画が撮られます。そこには若い監督や作家の作品もたくさんあり、いろんな人に幸せを運ぶような映画があるのです。今年はカトリーヌ・ドヌーヴさんが団長ということで、私の夢が叶ったように思っています。日本の皆さんにも素晴らしい贈りものとなるでしょう。」(マルガネット・メネゴーズ)

「フランス映画を代表として皆さんにご紹介できることを大変嬉しく思っております。フランス映画はユニフランスの協力を得て、いろんな形のチャンスを与えられています。そうして皆さんに喜んでいただけるような作品をたくさん作っています。」と挨拶したカトリーヌ・ドヌーヴ。“フランス映画”がどういった魅力を持つのか、またご自身についてのお話も語ってくれました。
Q:フランス映画の魅力をアピールしてください。
A:「アジアにもたくさんの素晴らしい監督がいますし、素晴らしい作品があります。フランス映画が他のものと違うところは、非常に感情的なものであるということと、言葉が多いというところです。作品の中でいろんな意味での説明をしているんですね。愛というのはどこの国にもある普遍的なテーマですが、そういう意味で扱い方が違うのだと思います。」

Q:現在のフランス映画は変化していますね。ドヌーヴさんはどう感じていますか?
A:「技術的には非常に多くの進歩がありますね。昔は必要だったものを使わなくても映画を撮れるようになった。最近では非常にたくさんの映画が作られていて、若い監督がどんどん出てきています。昔は監督になるまでにいろんなステップがあったのに、それすら飛び越えてしまう。そこには新しい驚きと嬉しい喜びがあります。また現在では俳優が監督になることも多く、そうして成功した例もたくさんありますね。」

Q:長い間トップを走りつづける秘訣は?
A:「秘訣は特にないです。私は非常に運が良かったのだと思っています。いろんな素晴らしい監督や作家さんと仕事できたおかげでもありますから。私自身に関して言えば、常に好奇心を持っていることでしょうか。今までになかったことをやってみたいという好奇心があるんです。例え周りの人に大胆すぎると言われることでも、私にとっては一つの興味深いことなんです。多様性のあるいろんなフィルム、そして自分自身の好奇心が秘訣なのかもしれませんね。」

Q:後続の者にメッセージをお願いします。
A:「外国で上映される際には自分も現地に行って下さい。フランス映画だけに生きるのではなく、外国に行ってもそれは生きるのだと自身で感じるために。」

Q:監督になりたいと思われたことは?
A:「ないです。監督側に立つと、脚本も書かなければなりませんし。今まで考えたことはないですね。特に偉大な監督と仕事をする時は、監督になろうとは思いません。」

Q:フランス映画の大ファン、そしてフランス語を勉強している方にメッセージをお願いします。
A:「地方に住む若い方々にもフランス映画を観て頂きたいと思っています。それからフランス映画に出ている俳優や監督たちにもっと日本に来てもらって、日本の方々とコンタクトを取るようにさせたいですね。フランス語は難しいと思いますが、言葉を克服すれば新しい世界ができます。頑張ってください。」

フランス映画祭2007。いよいよ明日、華やかに開幕します!
(umemoto)