珠玉の名作、漆原友紀原作「蟲師」が豪華キャストにより映画化。話題騒然の本作のジャパンプレミアが”蟲”の世界香る八芳園で行われた。

「原作を読んだ時、自分が考えていたものよりおもしろかったんですよ。アニメには既になってたけど、実写にはなってなかったからチャレンジしたいと思ったし、そうしたいと思わせる魅力が原作にあったんです。」と語ったのは大友克洋監督。独自の鋭い感性で物語を読み解き、100年前の日本を映像に映し出した。
ため息の出るほどに美しい風景が作品の魅力の一つだ、と主人公・ギンコを演じたオダギリジョーは言う。「監督がこだわって探した日本の自然と、CGという最先端技術が見事に融合してます。迫力と美しさを持ってるんですね。そこに原作の素晴らしさが合わさっているところが魅力になってます。」

日本の本物の風景を使っただけに、現場はかなり特殊だったのだそう。「現場まで片道1時間はかかりました(笑)」と大森南朋。大森曰く”同じようなニオイをもった俳優”オダギリジョーとの共演は楽しかったそうだ。「こういう日本映画ができたんだなって思いましたね。こんな映画観たことないです。」

また、紅一点で現れた蒼井優は本作で演じた役柄をイメージして着物で登場し、会場にいたたくさんのファンを魅了した。蟲が体を蝕んでいる少女・淡幽を演じた蒼井は本作で特殊メイクに挑戦。「特殊メイクには短い時で2時間、長い時は5時間かかりました。」と語った。「初めてお着物で映画に出演させて頂きました。演じているときは、いつもとの違いは感じませんでしたが、出来上がった作品を観たら・・・。着物の持つ力ってすごいんだなと。反省もしましたし、未熟に思ったとこもたくさんあります。」

また、『蟲師』は”言葉にできない作品”だと多くの人が口を揃えて言う作品でもある。
「何かアクションが起きればリアクションが起きますよね。それが常なわけで・・・。胸がいっぱいで言葉にできません(笑)。一言では言い表せません。一人一人違う自分の言葉で、感じたことを誰かに伝えて欲しいですね。」(オダギリ)
「頭を使って理解しようとするよりは、五感を使って感じて欲しいですね。言葉にするのが難しくて、私が上手く話せないのが作品を観ていただければきっと皆さんにもわかって頂けると思います(笑)。何度観ても毎回新たなものが見えてくるんですよ!」(蒼井)

あなたも蟲を感じてみませんか?
(umemoto)