文豪・夏目漱石の『夢十夜』を初めて映画化した注目作、『ユメ十夜』がついに一般公開となった!この異色オムニバス作品の製作には、新旧問わず今日本で最も注目を集める監督たちが集った!その監督とは、往年の巨匠であり『姑獲目の夏』が記憶に新しい実相寺昭雄、『犬神家の一族』の金田一シリーズでお馴染みの市川崑、さらに『呪怨』の清水崇、『地獄甲子園』の新鋭・山口雄大、近年マルチな才能を発揮している松尾スズキ、『蛇いちご』『ゆれる』の若手女流監督の西川美和、などなど今の日本を代表する豪華な顔ぶれである。公開を記念して初日舞台挨拶が行なわれた!

舞台挨拶には第三夜を担当した清水崇監督、堀部圭亮、香椎唯宇、さらに第十夜の山口雄大監督、松山ケンイチが登場した!
まず、「撮影を終えてどのような感想をお持ちですか?」との質問に第三夜で漱石を演じた堀部は「子供達がいう事を聞かなかったのが大変でしたね。寝ていないといけないところで起きてしまったり、現場は混乱してましたね。でも楽しい、良い空気の現場でした」と答え、清水監督は「僕は子供が好きなので迷惑ではなかったです(笑)。この作品では僕が求めるものを堀部さんと香椎さんのお二人が完璧に演じてくださったので本当に満足しています」と、この作品の手ごたえを語った。
つぎに第十夜で主演した松山ケンイチは「現代でブタと戦えたことが印象深いですね(笑)。現実だとブタと闘うなんてことはあまりないと思うので(笑)。」山口監督は「いや〜、松山君とブタの共演を撮ることが出来てうれしいです(笑)」と、ブタの印象があまりにも強かったようだ。

次に、「好きな作品は?」との質問に、
山口:「松尾スズキさんの作品ですね。僕とと同じくコメディーなのですが演出や視点が違って面白いですね」
清水:「実相寺監督の作品と第八夜と第九夜ですね。第十話もインパクトが強くて好きです」
香椎:「全て好きですね。それぞれの監督が色々工夫されていて面白いです」

さらに「最後に見所は?」との質問には、
清水:「10本ともテイストが違い疲れるかもしれませんが、飽きずに観られると思います。それぞれの監督が“その手があったか!”というような手法で作っているのでぜひともそういった点も注目して欲しいです」
堀部:「第三夜で漱石が呟く言葉ですね。支離滅裂なんですがお茶目だと思います。まさにそういうテイストですね」
香椎:「私も最後の漱石の一言ですね。可愛らしく、まさに漱石を表していると思います」
松山:「一つ一つの作品がとても濃いので映画を10本分観た感じになると思います」
山口:「第十話に関して言えば、インパクトがあると思うと思いますが、映画化に際してこのようにはちゃめちゃに作ったわけではなく原作がもともとはちゃめちゃなんです。ぜひ楽しんで観ていただきたいですね」

3D-CGアニメーション、モノクローム、サイレント、ダンスといった様々な映像表現で、一つの作品で恐怖・笑い・哀しみ・怒り・驚き・感動といった多様な感情を味わわせてくれるこの作品をぜひ劇場でご覧下さい!

(oki)