沖縄を舞台に家族の愛をテーマにした『子宮の記憶 ここにあなたがいる』の舞台挨拶がシネスイッチ銀座にて行なわれ、出演者の松雪泰子さん、柄本祐さん、野村佑香さん、中村映里子さん、寺島進さん、余貴美子さん、若松節朗監督、原作者の藤田宜永さんが登壇した。

ある病院で一人の新生児が連れ去られた。
17年後、母親の愛に渇望する少年とかつての誘拐犯の女性が沖縄で再会し、二人の間にはいつしか恋人とも親子ともいえない愛情が芽生え始める。

『ホワイトアウト』から6年ぶりにメガホンをとった若松監督は、「この原作を読んだ時に、どうしても今の社会問題、凄惨な事件が多い中で、どうしても親子の関係がやってみたいと思いました。タイムリーな映画だと思います。」と、この作品への熱い思いを語った。
かつての誘拐犯、愛子を演じた松雪さんは、「いろんな愛の形が感じられる映画だと思いますし、今の時代にもとてもテーマとしては合っている作品ですし、改めて家族の愛というものを考え直してみる、そして親子の愛というものはどういうものなのか、そして究極的に言えば、愛というものについてとても深く感じて頂ける映画だと思いますので、今日ご覧になった感想をたくさんの方に伝えて頂ければと思います。 」と挨拶。愛子の夫を演じた寺島進さんは、「『子宮の記憶』が産を上げました。皆さんがこの映画を誘拐して、たらい回しに連れてってください!」とメッセージを贈った。

舞台挨拶後半には、スポーツ新聞で結婚報道されたばかりの余貴美子さんに、松雪さんから花束が、そして観客からは盛大な拍手が贈られ、会場全体が“初日”と“結婚”の二重の喜びに包まれた。
(M.NIBE)