役所広司をはじめ超豪華キャストで贈る黒沢清監督初の本格ミステリー『叫(さけび)』の完成披露試写会が1月16日全電通ホールで行われました。

登壇したのは黒沢清監督と数多くのタッグを組み、第64回ゴールデングローブ賞 作品賞を受賞した『バベル』にも出演している役所広司。
数多くの映画やCMに出演し、テレビドラマ『きらきら研修医』の主演を好演中の小西真奈美。
第64回ゴールデングローブ賞 外国語映画賞受賞の『硫黄島からの手紙』の熱演が記憶に新しい伊原剛志。
そして送り出すすべての作品が世界各国の映画祭で話題をよび、映画ファンを虜にしている黒沢清監督の4名が舞台挨拶しました。

黒沢監督「この『叫(さけび)』というタイトルからどんな映画だろうと頭の中で様々なクエスチョンを抱いていらっしゃると思います。見終わった後さらに謎が深まるかもしれません。映画の中の“叫(さけび)”を感じていただけたらと思います。何本か幽霊を映画で扱っているうちに幽霊も人間なんだなあと。あまり怖くしようとはしなかったですが幽霊は出ています。いわゆるホラー映画には見えないかもしれない。僕の挑戦です。」

役所「初めて共演する人達楽しみながらそして叫びながら撮影しました。(黒沢監督作品7作目の出演で)色々な映画祭に行って、おかげさまで顔も知られて。僕にとって財産ですね。」

Q.黒沢監督作品初出演の印象は?

小西「とても緊張しましたが監督が穏やかな方で、楽しい会話をしたり余計なプレッシャーがなくその現場に携われたことはありがたいと思いました。春江という人を包み込んであげるような暖かさがあればいいなと思いまして現場に臨みました。」

伊原「前から監督の作品を見ていて是非参加したいと思っていました。本当に光栄だと思っています。細かいことを言わずに的確なことをおっしゃるところがクリント・イースドウッド監督(『硫黄島からの手紙』監督)と通ずるところがあると思いました。役者を信じていて、役者がわりと自由に動ける現場が似ていると思いました。」

Q.出演した映画がゴールデングローブ賞を受賞したことについて
役所「これからのはずみになりますね。『バベル』もとてもいい映画なので。」

伊原「多くの人に紹介してもらって嬉しいです。」

黒沢監督「『叫(さけび)』もヴェネチア国際映画祭正式招待として上映されます。一年前に撮影しましたが、こんなにすごい俳優さんが一同揃ったのはラッキーだなと思います。小西さんもドラマで主演をしていますし。井原さんなんてもう(自分の作品に)出てくれませんから(笑)」
伊原「いやいやいや、ベースは日本なので日本の皆様よろしくお願いします!(笑)」

黒沢監督も言うように他の出演者には葉月里緒奈、オダギリジョー、加瀬亮など日本映画を担うメンバーが集まっています。そして黒沢清の監督・脚本。いやがおうにも期待してしまう『叫(さけび)』は2月24日(土)ロードショーです!

(hiromi kato)