日本外国特派員協会で映画の題材である、グアンタナモ基地で2年以上も
不当に収容されていた実際の経験を語りました。
ローヘル・アフマド(1981年11月3日生まれ 25歳)
シャフィク・レスル(1977年4月15日生まれ 29歳)

Q:グアンタナモでは、どのようなことがあったのですか?

A ローヘル:友人の結婚式でパキスタンを訪れ、隣国アフガニスタンの人道的援助ができないかと思いアフガニスタンに渡りました。現状を見てみたかったという事もあります。しかし、アメリカの空爆が始まり、出国できなくなってしまい、1ヶ月間足止めされていました。そして爆撃に巻き込まれて北部同盟に捕まりシェベルガーン収容所に拘束され、アメリカ軍に引き渡されたのです。

シャフィク:そして、カンダハルの基地で6週間拘束され、グアンタナモに送られました。その間、なぜ拘束されたのか、これからどうなるのか、一度も説明されませんでした。毎日「アルカイダだ、テロリストだ」と尋問されて、肉体的暴行や、家族のことを引き合いに脅されるなどの精神的な虐待を受けました。そして、何の説明もないまま、突然釈放されたのです。

Q:あなた達をこのような目にあわせたアメリカをどう思いますか?

A ローヘル:今、ラムズフェルド前国防長官と米軍司令官に対して訴訟を起こしています。しかし、裁判が始まり結論がでるまでには長い時間がかかるでしょう。私達はアメリカ国民に対しては何の恨みもありません。しかし、ブッシュ政権は間違っていると思っています。
シャフィク:ブッシュ政権の間は現状は変わらないでしょう。しかしアメリカが民主党政権に変わったら何かが起こるかもしれません。

Q:日本はアメリカの同盟国ですが日本人に対してメッセージはありますか?

A ローヘル:グアンタナモは500人近い人々を収容したまま、5年を迎えますが、起訴された収容者は一人もいません。犯罪を起訴するまでに5年掛かるということはありえません。それは彼らが無実だからです。日本と近い関係にあるアメリカがこんなことを行っているという事実に目を向け、閉鎖に向けて1人でも多くの人に立ち上がって欲しいと思います。

シャフィク:グアンタナモで起こっている事は、日本でも起こりえることです。あのフセイン大統領ですら、アメリカと友好関係にあったのですから。自由の国アメリカが不法な手段で人々の自由を奪っている。これはあってはならない事です。ぜひ、行動を起こしてください。

『グアンタナモ、僕達が見た真実』(1/27(土)よりシャンテ シネ他にて全国順次公開)