人類史上、最もハイテンションだった時代。街中が浮かれ、踊っていたバブルの絶頂期、狂乱の1990年3月の東京を舞台に、底抜けに明るくノー天気で、恋愛あり、活劇あり、親子の絆ありの、エンターテイメント満載のラブコメディー『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』の完成記者会見が、当時を象徴する都内のディスコにて行なわれ、主演の阿部寛さん、広末涼子さん、薬師丸ひろ子さん、主題歌を歌う加藤ミリヤさん、馬場康夫監督、亀山千広フジテレビ映画事業局長が登壇した。

「夢のようなキャスティングで満足のでき」と話すのは、7年ぶりにメガホンを握ったホイチョイプロダクションズの馬場康夫監督。『私をスキーに連れてって』(87)、『彼女が水着にきがえたら』(89)、『波の数だけ抱きしめて』(91)はホイチョイ三部作といわれ、いずれも大ヒットを飛ばした。監督の演出に乗せられたという出演者の一人、広末涼子さんは、「いいっ!広末さん、いいっ!みたいな感じで、不安になるくらい勢いがあって」と撮影を振り返る。
「今までにないような痛快な作品」というのは、阿部寛さん。1990年当時のイケメン役について、「そういう人達が周りに多かったので、いつかこういう役をやりたいなと思っていたと思います。」と話した。MCの笠井アナから「あの頃のオレという感じですか?」と質問されると、「違いますね。」とキッパリ。「そういう人達が周りに多かった、業界の人達はすごいテンションで、いつかこういう役をやりたいなと思っていたと思います」と話した。
今までシリアスな役が多かった広末涼子さんは、「本当に救われました。実はコメディー初心者で分からないことばかり。勢いに乗っけてもらって、阿部さんのリズムに乗って、楽しいストーリーになりました。」と話す。

1990年の象徴的なシーンについて聞かれた阿部さんは、ボディコン姿のエキストラ3,40名を前にして「時代を忘れ、そっちが正しいと思いました。」と話すと、会場は大爆笑。広末さんは「六本木の街、ディスコを実際体感していないので、誇張しているのかと思って阿部さんに聞いたら、そのままだと言っていて」と驚いた心境を話し、「あの時代に生きてなくてよかった。あのボディコンは着れないですよ」と話すと、またまた会場は爆笑に包まれた。
太眉に真っ赤な口紅が流行していた当時のヘアメイクについて聞かれた薬師丸さんは、「当時のメイクの参考資料で持ってきてくれたのが、私の当時の写真で、私もそうだったんだ、と恥ずかしくなりました。」と話した。

最後の質問は、「1990年に今の自分を想像できましたか」
広末涼子「私はこの仕事をしたいと思い始めて、女優さんになりたいと思っていたので、この場にいることはイメージのまま現実になっていると思います。」
薬師丸ひろ子「仕事をして、その頃で10年以上経っていましたから、これから自分の人生を含めてどうなっていくかなという不安もあり、希望もあり、みたいな感じでしたけど、この年齢になってから、こんなに楽しく過ごせる自分がいるとも思っていなかったですし、人生計画はかなり狂っていますけれども、でもそれで良しかなという、吹っ切れているところもありますけど、人間強いなと」
阿部寛「デビューしたてで、がんばっているとは思ってたんですけど、結婚していないとは思いませんでした。しかも「結婚できない男」というドラマで高視聴率を取るとは思っていませんでした。31,2で結婚していると思っていたんで」

キャスト、スタッフの会見後には18歳のシンガー・ソング・ライター加藤ミリヤさんが力強い声で主題歌、「Eyes on you」を披露した。90年当時、彼女はまだ一歳数ヶ月。「私たちの世代は物心ついた時から不景気で、お金がすごく大事みたいなところがあります。」と話すバブル未体験世代の彼女は、曲のイメージについて「暗いイメージが全くないし、お金もバンバン使っちゃって、とにかく明るい曲で、バブルを生きた女性が男性に向け、バブルの時代はこれくらい情熱的だったというのが伝わると思います」と話してくれた。
(M.NIBE)