デスノート現象は冷めることを知らない。後編『デスノート the Last name』は公開26日目にして興行収入39億7千万円、観客動員320万人(11月28日時点)を突破し、2006年、日本中を席巻し、いまだ燃え上がるこの現象。しかし、そこにまたまた油を注ぐようなニュースが舞い込んできた。スピンオフ作品の製作決定である。大ヒット上映中の作品でスピンオフ作品の製作が決定されるのは異例中の異例。そんな作品に主演するのは、デスノート現象の過熱と共にその人気を急上昇させた松山ケンイチ。そう、この作品は“L”が主人公なのだ。同じ人物として三度スクリーンに登場し、今回は主演を務めることになった松山ケンイチが「また作ることになりました(笑)」と、製作決定報告会を行った。

「前編、後編2つとも、僕がやりたいように“L”を演じた。そのとき全て出し尽くしたから、もうこれ以上は何もでないと思っていました。でも今見返してみると、やっぱりまだ足りない。僕の表現では至らない部分がまだあった」と前2作品を振り返った松山ケンイチ。この2作品で自身の人気を急激に高めた彼だが、そこで演じた“L”というキャラクターは松山ケンイチ自身にとっても大きな存在だと言う。「どの役も自分にいろんな影響を与えてくれます。でも、“L”は、芝居における道をつくってくれた。」
それ程大きな存在で、かつ思い入れのあるキャラクターをもう一度演じられることについて「芝居については今から考えてる部分があります。前編、後編で好きにやらせてもらって後編でようやく“L”として生きられるようになった。それを次回、完結させたい」と語った。

“L”を主人公としたこのスピンオフ作品は2007年のクランクインが予定されている。2006年が終わっても、デスノート現象の熱が冷めることはしばらくなさそうだ。
(林田健二)