11月6日、霞ヶ関のイイノホールにおいて『ラブイヌ ベンジー はじめての冒険』の試写会が行われた。会場には老若男女問わず、様々な世代の観客が詰めかけた!『ベンジー』シリーズが幅広い年齢層に人気を得ているということがわかる。上映前の舞台挨拶には監督、製作、脚本の全てを務めたジョー・キャンプ、主人公のベンジーが登壇!ベンジーが舞台の上に登場すると歓声が上がり、「ベンジー!」と呼びかける声が多く聞かれた。また日本版主題歌を歌った二人組ユニットthe do-nutsやお茶犬のリョク、さらには日本版吹き替えに参加したお笑いコンビ「よゐこ」の二人が応援に駆けつけ、監督とベンジーにプレゼントを手渡した!
1974年、一匹の犬がアメリカで大人気となった。映画『ベンジー』の中で画面を駆け回る、つぶらな瞳を持った小さな犬は観客の心をとらえ大ヒット!その後も77年に『ベンジーの愛』、80年に『名探偵ベンジー』、87年には『がんばれ!がんばれ!ベンジー』と立て続けに続編が作られ大ヒットを生んだ。そして今年再び、すべてのベンジーシリーズを手がけた監督のジョー・キャンプによって、また新たな物語が生み出された!
 
舞台挨拶ではまず、the do-nutsによる主題歌のライブがあり会場を盛り上げた!監督へのインタビューでは、「ベンジーはどのようにして見つけた?」という質問に「ベンジーを見つけるのには大変苦労しました。3ヶ月ぐらいアメリカ各地の動物保護施設を訪ねていたのですが、なかなかぴったりな犬が見つからない。そんな時にミシシッピー州の施設から電話がありまして、会ってみて10分でこの子だ!と思いました。まさに一目惚れでしたね(笑)」とベンジーとの出会いを笑顔で語った。
さらには、「なぜ、前作から時間の経過した今、続編を作ることにしたのですか?」という問いに、「今まで『ベンジー』シリーズを作っていて思っていたことは、『ベンジー』の姿をスクリーンで観たお客さんは、すぐに笑顔になる。どんなに嫌なことがあっても笑顔になります。いろんな事件の起こっている現代だからこそ、今を生きている人たちに動物の素晴らしさに気付いてほしくてこの作品を作りました。」と述べた。

また、ベンジーの演技については「今作のベンジーは今までのベンジーの中で最も演技に優れていた。ベンジーは人の表情や言葉を漠然とではあるが解するのです。」と主演女優にエールを送った。

この作品では普通の動物モノが扱わない、捨て犬や無理な繁殖などのペットブームの裏側や弊害、悲惨な現実から目を逸らすことなく描いている。そして、動物管理のシビアな現実を描くことは現代の人々に大きな問題提起をもたらすだろう。74年に初公開された後には観客が保護施設に行き、100万匹という飼い主のいない犬の里親になったという。そのことについて監督は「そうですね、この映画が死ぬ運命にある動物を救ってくれることを祈ります。」と語った。ベンジーもまた監督によって引き取られ、一緒に暮らしているという。

(oki)