真夜中の0時00分大阪発の列車に乗り込んだそれぞれに悩みを抱える5人の男女を描いた『旅の贈りもの—0:00発』。10月7日に銀座テアトルシネマにて公開初日を迎え、原田昌樹監督、櫻井淳子、多岐川華子、徳永英明、黒坂真美が舞台挨拶を行った。

ちょうど1年前の9月に始まった撮影は、映画のようにまさに旅行する感覚だったそうだ。原田監督自身も「最後は帰りたくなかった」と語るように、撮影現場の雰囲気は暖かいものだった。その雰囲気が、今回映画初出演となる多岐川華子、徳永英明の2人にはとても居心地の良いものだったようだ。
「映画出演が初めてだったので、出演者に喋ってもらえるかとても不安でしかたありませんでした。でも全然ちがくて、出演者の人がすばらしい人ばっかりだったので、初めての映画がこんなに良い現場でいいのかななんて思ってしまいました。映画のように現場自体もとても暖かいものでした。」(多岐川華子)
「僕は初めてですが、監督の指示通り、NGもあまり出されなくできた・・・と思っています。歌手20周年目で映画初出演なんですが、当時ライブ中で、なによりも移動が大変でした。」と語る徳永英明は映画中にもつかわれている『HAPPINES』を映画のために書き下ろしている。「作ってる最中にインスパイアされているものがあって。幸せを求めてる映画だったんで、そこにあるのに幸せに気付かない人間たちだったのでそこにフォーカスしてつくりました。」

出演者の言葉からひしひしと暖かさが伝わってくるこの映画の主演は櫻井淳子。主演の彼女にとっても他の出演者と同様、暖かい映画になったようだ。「私が見終わったときにすごく暖かい気持ちになりました。ちょっと冷めた気持ちの時にはこの映画で温まって頂きたいです。」
(林田健二)