新種の《カニエ・ウイルス》が中国から日本に上陸し、人々は次々と感染していく・・・。『ジャポニカ・ウィルス』はそんな歪んでいく世界で陽一郎と倫子が淡々と旅を続けるロードムービー。漂流と再生を描いた入江悠監督の本作が公開初日を迎え、池袋シネマ・ロサで舞台挨拶を行った。

去年の6月〜7月に撮影が行われたという『ジャポニカ・ウィルス』。実は構想は長かった、と入江監督は語る。「高校の同級生と試行錯誤しながら脚本を完成させました。中国に旅行に行った時にちょうどBSEとか鳥インフルエンザが流行ってて、”ウィルス”を使ったらおもしろいんじゃないかと思ったんです。この映画ではめちゃくちゃなことやりました(笑)!ロケ地でビックリするようなところにも行ったので、そこも見てください。」

また、舞台挨拶に欠席した斉藤陽一郎さんからは中国かららしき(!?)ビデオメッセージが届き会場を沸かせた。
「ダメな人のロードムービーです。愛すべきダメ人間を愛おしく思っていただけたら嬉しいです。」
そんなビデオメッセージではカニエ・ウィルスがあたかも中国で流行っているかのように演じてみせてくれた斉藤さん。登壇したゲストには「本編よりいい演技してるよね!(笑)」(杉山さん)「斉藤さんは頼りになる方なんですけど、ビデオ見てわかるようにふざけ癖があるんですよ(笑)」(鳥栖さん)と和気藹々な空気が流れた。

斉藤さんを主人公・陽一郎にキャスティングした理由を監督は「前から青山真治監督の作品を観て、素晴らしい俳優さんだなと思ってたんです。きさくな方でやりやすかったです。」と話した。ビデオでもさすがの演技!

見所がありすぎる映画『ジャポニカ・ウィルス』。上映最終日には『パビリオン山椒魚』の冨永昌敬監督や斉藤さんをお呼びしたトークイベントも開催予定です!

(umemoto)