9月27日、第7回東京フィルメックス・ラインナップ発表会が開催され、映画祭の全貌が明らかにされ、ゲストとして特別招待作品『叫(さけび)』の黒沢清監督が登壇した。

『叫(さけび)』は役所公司、オダギリジョー、小西まなみら豪華キャストによる本格的ミステリーで、今年のベネチア映画祭でも話題となった一本。黒沢監督は、「ヨーロッパでは日本的情緒を持ったものが、ありがたがられていましたが、日本離れした映画が認められてきています。『叫』(さけび)も純粋ですが変な映画なので」と紹介し、ラインナップの概要を見て、「僕も楽しみです」と気になる作品が多いことを明かした。

オープニング作品は、第63回ベネチア映画祭において見事、金獅子賞を獲得した中国・ジャ・ジャンクー監督の『三峡好人(原題)』をアジア・プレミアとして上映。クロージング作品はモーツアルト生誕250周年記念プロジェクト“ニュー・グラウンド・ホープ”としてツァイ・ミンリャン監督『黒眼圏(原題)』。
そのほか、香港を代表する人気監督ジョニー・トーが香港黒社会にリアルに迫り、2年連続カンヌ映画祭に招待された『エレクション』シリーズ2作を一挙上映、また特集上映部門では、世界からも注目を集め、来年2月のベルリン映画祭での特集が決定している、岡本喜八監督の初期の傑作12本を英語字幕付きニュープリントにて上映する。

第7回東京フィルメックス

【開催期間】2006年11月17日(金)〜11月26日(日)全10日間
【会場】
■有楽町朝日ホール
11/19(日)〜11月26日(日)※メイン会場
■東京国立近代美術館フィルムセンター大ホール:11月
 11/18(土)〜11/26(日)(11/20は休館)※岡本喜八監督特集
■東京国際フォーラム・ホールC 
 11/17(金)※オープニングのみ

【審査員】審査委員長キム・ドンホ(韓国/プサン映画祭ディレクター)、クリス・フジワラ(アメリカ/映画評論家)、オ・ジョンワン(韓国/プロデューサー)、大島ともよ(日本/映画編集者)、諏訪敦彦(日本/監督)

【作品数】全作品34作品/全59回上映
■東京フィルメックス・コンペティション:9作品
『クロース・トゥ・ホーム』、『メン・アット・ワーク』、『りんご、もうひとつある?』、『半月』、『天国へ行くにはまず死ぬべし』、『マキシムは花ざかり』、『アザー・ハーフ』、『ワイルド・サイドを歩け』、『幸福』 
■特別招待作品:11作品
『三峡好人』(オープニング)、『黒眼圏』(クロージング)、『叫』(さけび)、『ハンモック』、『オフサイド』、『スクリーム・オブ・アント(仮題)』、『世紀の光』、『オペラジャワ』、『エレクション』、『エレクション2』、『シティ・オブ・バイオレンス(原題)』
■岡本喜八監督特集:12作品
『結婚のすべて』、『独立愚連隊』、『暗黒街の対決』、『地獄の饗宴』、『江分利満氏の優雅な生活』、『ああ爆弾』、『大菩薩峠』、『日本のいちばん長い日』、『斬る』、『肉弾』、『赤毛』、『激動の昭和史 沖縄決戦』 
■ダニエル・シュミット追悼上映:2作品
『天使の影』、『ヴィオランタ』

お問い合わせ:東京フィルメックス事務局 TEL03-3560-6394
公式サイト:http://www.filmex.net

(M.NIBE)