「私の演技で全米を泣かせるわ。」
こう豪語したのは、9月23日にいよいよ公開となる李相日監督『フラガール』で、初の映画出演を果たした”しずちゃん”こと南海キャンディーズの山崎静代。この言葉を、お笑い芸人がかましたはったりだと思っている人は少し甘い。この『フラガール』が、米アカデミー賞最優秀外国語映画賞部門に日本代表作品として出品されることが決まったのだ。しずちゃんの予言(?)がいよいよ現実を帯びてきたようだ。

そんな今最も話題の日本映画『フラガール』が、公開を前日に控えた9月22日、渋谷109イベントスペースにて公開前日祭を行った。イベントの幕開けを飾ったのは、音楽を担当したジェイク・シマブクロによる『Hula Girl』生演奏。ハワイの空気と、映画が持つ青春の匂いが見事に融合した曲の音色で、会場は一気に『フラガール』ムード。そしてそれに追い討ちをかけるかのように、実際に映画に出演したフラガールダンサーたちのフラダンスが披露された。
そして、会場が盛り上がったところにようやく登場したのは、本日の主役しずちゃん。「もったいぶって出てきたかった」というしずちゃんは、真っ赤なフラダンス衣装に身を包み、映画のために必死にマスターしたフラダンスを披露してくれた。

自身初の映画出演となる『フラガール』の撮影での思い出についてしずちゃんは「私の一番の見せ場である泣くシーンで、どんどん気持ちをつくってもう少しで泣けるってところに、舞台である福島県いわき市の市長さんが突然入ってきて、”あんこう鍋できましたよ”って入ってきてね・・・。あれはくやしかったですよ。あのおっさんにはやられました。」と語り、自分の予言が現実になりそうなことについては「私の思い通りに進んでますよ。ハリウッド進出が近づいてきましたね。」と再び大予言(?)を口にした。

いよいよ23日にシネカノン有楽町、渋谷アミューズCQNほか、全国一斉公開する『フラガール』。WBCでの野球、W杯でのサッカーに続く日本代表は、この『フラガール』です。
(林田健二)