9月11日、あさのあつこ原作、滝田洋二郎監督『バッテリー』(2007年3月 全国東宝系ロードショー)製作報告が東京帝国ホテルにて行われ、スタッフ・キャストが記者会見を行った。

能力と自信をあふれさせる孤高のピッチャー・巧が野球を通して、家族や友だちとの関係を築き上げていく様子をあたたかく描いていく。
あさのあつこ原作『バッテリー』は1996年、児童書として刊行され、現在、5巻まで累計380万部を突破する大ベストセラー。原作者初の映画化となる。あさのさんが撮影現場を訪れたとき、確かに巧(林遣都)と豪(山田健太)がそこにいると感じたという。期待される続編については『がんばります』とだけ答えた。

俳優経験のない子供たちとの撮影は調教のようだったという滝田監督は、子供たちの目覚しい成長ぶりにびっくりしたそう。巧と青波の母を演じた天海祐希さんも、子供たちの顔つきが変わった様を見て、「どれだけ鍛えられたのか!」と感じたという。

見事3000人の中から主役を射止めた巧役の林遣都くんは「わからないことだらけでしたが、監督・共演者・スタッフのおかげで幸せな夏休みを過ごせました」と挨拶。ヒロイン・繭役の蓮佛美沙子さんは、映画のどんなところを観てほしいか聞かれ、「家族愛、友情、たくさんの愛がつまったところ」と答えた。
 
 菅原文太さんは、野球のシーンで病弱の青波(鎗田晟裕)が本当にヒットを打ち、それまで撮影中に一度も出さなかった地を出してしまったというエピソードを披露。「どうかカットしてほしい」と監督にお願いする場面も。

巧と青波の父を演じた岸谷吾朗さんは、林くん(ピッチャー)、山田くん(キャッチャー)2人のバッテリーの実力を「めちゃめちゃうまい!」と称えた。

この映画出演がきっかけとなり、俳優という将来の夢ができたという林くん、山田くん。女優をずっとやっていきたいという蓮沸さん。そのなかで、ただひとり鎗田くんの夢は、野球選手、俳優でもなく「プロゴルファー」でした。おじいちゃんはセミプロだそうです。

(M.NIBE)