サッカー界の銀河系集団「レアル・マドリード」。その素顔を納めた映画『レアル ザ・ムービー』のDVDが10月4日にリリースされる。そのDVDの特典として、サッカー界随一の辛口、セルジオ越後とお笑い芸人の土田晃之の辛口コメンタリー収録が行われた。

5,6年前に出会ったというだけあって収録中の2人の息はピッタリ。
 セ「僕らは不動の2トップですから。息が合わないとなんでも面白くない。僕らは練習しないでできるから、レアルっぽいね。」
 土「(笑)。90分の収録だったけど15分くらいしか喋ってないような気分ですよ。」

 映画では、ベッカム、ジダン、ロナウド、ラウールなど数々のスター選手を擁するレアル・マドリードをドキュメンタリー映像で見つめたもの。しかし、その映画のDVD特典収録にも関わらず、今年のレアルについて聞かれると、土田ははっきりとこう即答した。
 土「3位!!(笑)優勝はない!僕、よいしょなんてしませんから(笑)」

 全く遠慮のない2人。しかしそれでも、レアルには美徳があるのだという。日本野球界の銀河系集団・読売ジャイアンツとレアルの違いについて、セルジオ越後はこう答えた。
 セ「レアルは駄目になったら会長が落ちる。巨人は負ければ負けるほど会長が強くなる(笑)。ヨーロッパは選手だけじゃなくてみんなクビがかかってるから必死になるんですよ。」
 土「ほんとそうですよね。日本サッカー協会のチェアマンみたい。やめればいいのに(笑)」

スター集団でも全員が必死なレアルだからこそ、この映画には大きな価値があるのだという。
セ「レアルから少年がサッカーに憧れて、日本のサッカーが強くなるということだってある。そういうのが大事なんですよ。」

 『レアル ザ・ムービー』—それは単なるサッカーエンタテインメントなどではなく、社会に影響を与える大切な映画。その事実を、セルジオ越後と土田晃之という最も辛口な男たちが認めてくれた。
(林田健二)