日本でも絶大な人気を誇る韓国俳優ハン・ソッキュの爆笑コメディ『ミスター主婦クイズ王』がシネマコリア2006で上映され、ユ・ソンドン監督がティーチインを行った。
本作はハン・ソッキュ演じる主夫を中心に、笑いと感動を巻き起こす極上のコメディ。『シュリ』や『二重スパイ』といったシリアスな演技とは違った、魅力溢れる主夫を演じているハン・ソッキュの幅広い演技力を見ることができる作品になっている。

Q:ハン・ソッキュはシナリオにうるさい方だそうですが、監督とはどのようなやり取りがあったのでしょうか?
A:「脚本を渡した時は受けてもらえないだろうと思っていましたが、すぐに本人からOKの返事がきたんです。「今までカリスマ的で男くさい役が多かったので、軽いタッチのものをやってみたかった。この映画は僕にピッタリです!」と言われました。」

Q:ではなぜハン・ソッキュさんにこの役を演じてもらいたかったんですか?
A:「彼のデビュー作『ドクター・ポン』は典型的なコメディで、韓国でも大ヒットしたんですが、私はあの作品のハン・ソッキュさんが役者として大好きだったんです。彼のユーモアやセンス、コミカルな演技は一人のファンとして好きだったので、一緒に作品を作りたいと思ったんです。それに、主夫がクイズ番組で活躍するなんて現実離れしたコメディでも、彼が演じることで現実感や共感を与えることができるんじゃないかと思ったんです。」

Q:ハン・ソッキュさんの女装に驚きましたが、あのような格好をすることを嫌がられませんでしたか?
A:「あのシーンは元々シナリオの段階でありましたが、何も言われませんでした。女装を楽しんでいたようにも見えましたよ(笑)。この作品のDVDが出た後で本人から電話を頂いたのですが、「今まで出演した作品の中で一番子供達が喜んで繰り返し見ている映画です。」と言ってました。」

Q:監督になったキッカケというのはありますか?
A:「運よく早めにデビューできたと思っています。幼い頃から映画が好きで、ストーリー作りも好きでした。漫画家になることも考えましたが、絵が描けなかったんです。だから高校の時にすでに映画の道に進むことを決めていました。それからも失敗したりして、他の道を考えたこともありますが、他のことはなにもできなかったんです。」

Q:次回作は?
A:「ずっと撮りたかった作品でシナリオが出来ているものが一本と、別の方のシナリオで是非監督をしたいものが一本あります。『ミスター主婦クイズ王』は温かいお湯のようなものですが私は冷たい水と行き来するのが好きなので、もしかしたら次回作はトーンが冷たく、規模もダイナミックになるかもしれません。」
(umemoto)