8月1日、有楽町朝日ホールにて、高校の水泳部を舞台にした青春ラブストーリー『ラフ』の完成披露会見が行われた。
原作は『タッチ』で知られるあだち充が、87年から89年にかけて週間少年サンデーで連載した大ベストセラー漫画。数々のあだち作品の中でもファンの間では最高傑作と名高い『ラフ』が遂に映像化された。

監督は前作『NANA』が大ヒットした大谷健太郎。「あだち充ファンから傑作と名高い原作にプレッシャーはありましたが、素晴らしいキャスト・スタッフのお蔭で満足いく出来になりました」と話す通り、映画を観たあだちは大絶賛だったという。
主人公二ノ宮亜美を演じた長澤は、完成した作品について「テンポが良く、観ていて時間が過ぎるのが早く感じました。水泳のシーンがとても格好良くて、圭介(速水もこみち)と亜美の距離感がもどかしくて、キュンとするシーンが多いです」。
映画初主演となった大和圭介役の速水もこみちは「初主演というのはあまり意識はしませんでした。僕自身、学生時代にバスケとサッカーをやっていたので、スポーツに対する男の子の気持ちは共感できました」泳ぐシーンが多く出てくる為、クランクイン前や、撮影の合間にも、プロから泳ぎの指導を受け、ひたすら泳いだという速水。共演した長澤については「年下だけど、落ち着いていて現場の皆を盛り上げてくれてました」と話す。
亜美の幼馴染であり、婚約者の中西弘樹を演じた阿部力は映画について「うめぼしを食べた後のような甘酸っぱさがあって、全てが良いなと思いました」。また、阿部は料理が得意で、現場に手製の肉まんの差し入れをしたという。長澤や監督が「凄く美味しかった」と絶賛の味だったようだ。
圭介に憧れを持つ、高飛び込みの日本チャンピョン・小柳かおり役の市川由衣は「かおりは自分と比べてとても大人。特に圭介に告白した後の行動が自分には出来ないなと思いました」高飛び込みについては「10Mプラス水の深さと、とても高かったです。役に入りきっている時は恐くありませんでしたが、初めは恐くてどうしようかと思いました」と話した。
撮影の合間には、長澤を中心にUNOで盛り上がるなど、修学旅行のように楽しかったという。撮影最後の速水が泳ぐシーンでは「泳いでしまうと撮影が終ってしまうから泳ぎたくない」と目に涙を浮かべたというように、出演者、キャストたちの仲睦まじい様子の伺える会見であった。
(t,suzuki)