SKIPシティ国際Dシネマ映画祭『オレのために泣くかアルゼンチンよ』舞台挨拶,Q&A
『オレのために泣くかアルゼンチンよ/Do You Cry 4 Me Argentina?』
の上映が行われた。ゲストのペ・ヨンソク監督が観客と一緒に映画を鑑賞後、Q&Aが行われた。
Q:原題にはyou=U、for=4と略語が使われていますがその意味は?
A:大学時代のつらい時、エビータの「Don’t cry for me Argentina」が流れてきて、そのときに対極する映画を作りたいと思いました。
“U”はUターンしたい、やり直してみたいという気持ちで、”4″は主役が4人であることで使いました。
Q:なぜ、テーマを選んだか、バッググラウンドと関係があるか?
監督:最初移民を題材とするのはいやでしたが、私は映画を作ったことがなかったので、自分に身近なものの方がキャスティングし易かったのです。私は韓国で生まれ、12歳でアルゼンチンに移住しました。私は現地にうまく対応できましたが、80%の移民は現地に適用できず、韓国人だけで生活している現実があり、それを映画の中で描こうと思いました。
Q:デジタルとフィルムの違いは?
監督:この作品が初めてなので(フィルムで撮影したことはないので)違いは分かりません。デジタルは映画を撮りたいと思う人に夢を与えるものだと思います。
Q:ラストでマリア様の輪が見えるシーンがありますが、その意味は?
監督:映画祭はこれで6回目ですが、この質問をしてくれないかなと思っていました。まだ若くて判断力がない人たちが犯罪を侵している様に思います。一人の人間として許してあげたいという気持ちでこのシーンを入れました。
Q:音楽について
監督:映画を作る時は大きな映画祭に呼ばれると思っていなかったので、とにかくやりたいことをやりました。オリジナルではなく、全てすでにあるものから選びました。
Q:外国の映画祭ではどのような反応がありましたか?
監督:非常に良い反応でチケットも毎回売切れでした。元々たくさん移民がいる国の方が熱い反応を感じました。移民の状況を知らない韓国国内の反応の方がどちらかというと冷めていました。
すでに次回作『ドキュメンタリー』のシナリオが完成したという監督。でもドキュメンタリー映画ではないとのこと、次回作もSKIPシティで上映したいと意気込みを見せていた。
(m.nibe)
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2006 公式HP
http://www.skipcity-dcf.jp/