7月15日渋谷シネ・ラ・セットにて『colors』の初日舞台挨拶が行われた。群像劇でもあるということで、舞台挨拶には主要キャストが勢揃い。ただ村上淳さんは高熱のため、光石研さんは撮影で沖縄におり、台風接近のため飛行機が飛ばないとの理由で、やむなく欠席となってしまった。が、弱冠23歳の柿本ケンサク監督をはじめ、年齢不詳のマメ山田さんなど個性豊かなメンバーが揃った。

不可思議な世界の中にメッセージをこめた『colors』は前述したように23歳の若き鬼才柿本ケンサク監督のオリジナルストーリー。「この作品を撮った時は今よりもペーペーで、みんなに「え?このつぎどうすんの?」ってせっつかれながらフィルムを回してましたが、みなさんに言われるポイントも分かってきて、いっぱいいっぱいになりながらなんとか撮り終えました。勉強になりました。いいスタートを切ることができたな、と思ってます。」と監督にとっても、軸となる作品になったようだ。
先日結婚報道のあった高野八誠さんは、「私事でありますが、2月に結婚しました。現場ではいい人に囲まれて、ほんとに幸せでした。曲もいいので、ぜひ買って下さい!」と作品を気に入っているようだった。
川村亜紀さんはキュートな浴衣姿で登場!「みんなで手を取り合ってできた作品です。現場もとても楽しくて、大好きな現場でした。」と話した。
高野八誠さんと不思議なつながりのある役を演じた山本浩司さんは「自分が当時住んでいた場所にいきなりロケハンにきて、勝手に人の家にあがりこんできたんですよ、この監督は(笑)。でもそれで監督と関係ができて、いろんな作品に出演できたのでよかったです。」と監督とのエピソードを話した。
柿本ケンサク監督とは何度も仕事をしているマメ山田さんは「よく走り回っていた記憶があります。監督はまだ若いのに、エネルギッシュで、いいスタッフに囲まれていて素晴らしい作品を撮ることが出来る人です。ぜひもっと予算の多い映画を撮ってもらいたいですね。」と、監督へエールを贈った。「まだ若いのに、これだけのキャストを集められるのはすごい!」と渡辺真起子さんも言っていたが、本当にその通りだ。キャストの演技力ももちろんのこと、映画を観てもらえばわかるが、監督の演出力には驚かされる。心地の良いストーリー展開と身に染みるメッセージ、そしてタイトル『colors』にも現れている、色使いは必見だ。

(ハヤシ カナコ)