7月6日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて、『ゲド戦記』試写会舞台挨拶が行われた。舞台挨拶冒頭には、テルー役と挿入歌も担当している手嶌葵が『テルーの唄』を披露。劇場はその柔らかな歌声に包まれた。

主人公アレンを演じた岡田准一は「10年、15年前からジブリ作品はとても身近な存在でした。そのような作品に参加できて嬉しいです。」と喜びを語った。同じく声優に初挑戦し、とても難しかったという手嶌は「素敵な歌を歌えて、吾朗さんの素晴らしいジブリ作品に出れて幸せです。ゆっくり楽しんで下さい」と話した。
『もののけ姫』の“エボシ御前” 以来のジブリ作品で、アレンの敵“クモ”を演じた田中裕子は「クモという名前が良いと思って出演しました。男の魔法使いの役は難しかったけど楽しかったです。」宮崎駿監督と宮崎吾郎監督の違いについて聞かれると、「顔が違うかな。駿監督はふくろうみたいで、吾郎監督はトンビかな。」というコメントに会場には笑いが起こった。
アースシーでもっとも偉大な魔法使いハイタカ(ゲド)を演じた菅原文太は「『千と千尋の神隠し』の釜爺は半分寝ながらやっていましたが、『ゲド戦記』は釜爺の3倍位は熱心にやらせてもらったので、3倍は良いものになっていると思います。浮世を離れてゆっくり観て下さい」と話した。

初監督に挑んだ宮崎吾郎監督は「アニメに関わることは初めてだったので、未完成な部分も多くあると思いますが、皆さんに支えられて完成しました。父には何を言われようが関係ないと思っていましたが、『素直な作りで良かった』という言葉を聞いて、心から嬉しかったです。」とほっとした様子をみせた。
(t.suzuki)