柴咲コウ、ミムラといった人気女優を主演に大ヒットを記録してきた『着信アリ』シリーズ。シリーズ最後だと言われる『着信アリ Final』が公開初日を迎え、都内で主要キャストによる舞台挨拶が行なわれた。最終章を飾るべく本作の主演に抜擢されたのは堀北真希と黒木メイサ。修学旅行先の韓国を舞台に、死の着メロを送る側と受ける側を見事に演じている。

死の着メロを送信する側・明日香を演じた堀北さんは、初の悪役とも言えるこの役を演じるのが難しかったと言う。「撮影が終わった後も上手く演れているか不安でしょうがなかったですね。この映画は目に見えないものだけでなく、人の心も怖いものなんだと思わせる映画です。観てもらう方々に明日香を怖がってもらいたかったし、そうしなくてはいけなかった。受信する側の反応を見ることが出来なかったのが不安でしたね。」
堀北さんは、明日香のクラスメイト・えみりを演じた映画初主演の黒木さんとは普段から仲がいいそうだ。「初めての主演映画だったので緊張や嬉しさといった、いろんな感情が今でも交じり合ってますね。真希と一緒にできたことでも私にとっては思い出深い作品になりました。ホラーをやることで人としての有り方や人間性などを考えさせられましたね。」

この日登壇した、『着信アリ』の原作を手がけた秋元康さんは麻生監督をこれから伸びる監督だと評した。「最後に本当に怖いモノは何なのか突き止めた結果、それは人間関係なんじゃないかという考えに至り、本作を書きました。”笑い”は国境を越えるのが難しいと思いますが、”恐怖”は超えられると思いました。テーマにしたのは愛のある、救いのあるホラーです。」と語った。

映画上映後の舞台挨拶だけに、観客の「怖かった!」という声も上がっていたのだが、写真撮影用に堀北さんが持ったケータイから突然”死の着メロ”が流れ出し、会場を驚かせるという場面も。一瞬全員が凍りついた、映画の怖さが現実に滲み出た一瞬であった。

本作は韓国でも今月の22日に公開を迎え、好スタートを切っている。
もしも自分なら友達に転送するのか、誰に転送するのか、そんな問いかけを自分にしてしまう『着信アリ Final』。是非最終章を劇場で体験してみてください。

(umemoto)