ホラーで注目を集めている香港・日本・タイというアジアの国々が集結し、作り上げたオムニバス・ホラームービー『ブラックナイト』が24日に日本での初日を迎え、シネマート六本木で舞台挨拶が行なわれた。本作は香港篇<第一夜・隣人>と日本篇<第二夜・闇>、そしてタイ篇<第三夜・記憶>の3部作から成っている。この日の舞台挨拶には<第二夜・闇>の主要キャストである瀬戸朝香さんと柏原崇さん、そして秋山貴彦監督が登壇し、話を聞かせてくれた。

実は3作品それぞれがどんなモノを作っているのか、お互い知らずにいたにも関わらず、それぞれの作品には偶然に共通するものがあったそうだ。日本篇では恐怖をテーマに、人間の無意識を題材にしてこの映画を撮ったと言う監督は「こだわったのは目に見えないモノをいかに映像化するか、という点ですね。もう一つ怖いモノと言えば、この映画の投票です(笑)。3国のうちどれが一番怖かったのかという投票が行なわれているんですよね。」と語った。
本作はアジアの映画祭でも上映され、各国で話題を呼んだ作品でもある。タイの映画祭へ行った監督は「タイはホラーがすごく流行っている国なので、その中に埋没しないか不安でした。でもアジアの国々のオムニバスという形式は珍しいようで、観客は思った以上に関心を持ってくれました。」と語った。

また、悪夢にうなされるヒロイン・由紀を演じた瀬戸さんは「自分で観ても怖い映画でした(笑)。3カ国ともそれぞれの怖さがあり、とてもバランスが取れているんです。日本篇にはじわりとくる心理的な怖さがありますね。笑えるところは笑って、怖いところはキャー!と叫んでください(笑)。」と語り、由紀の婚約者・悟史を演じた柏原さんは「ホラーの季節がやってきました!楽しんで見てください。」と語った。

瀬戸さんと柏原さんが本作を持って参加したのが香港の映画祭。瀬戸さんは、怖いシーンなのに笑っている観客がいたことに驚いたそうだ。「香港の映画祭では、町全体で盛り上げようとしている雰囲気を感じることができて楽しかったですね。」と語る柏原さんは、先日<第一夜・隣人>に出演しているディラン・クォさんと記者会見を行なった。このホラー映画では、アジアのニュースター・ディランさんも見所の一つになっている。

アジア7カ国での公開がすでに決定している本作で、今年の夏を涼しく過ごしてみてください。

(umemoto)