シネマアートン下北沢でレイトショー公開されている『セキ★ララ』のトークショーが同劇場で行われた。ほぼ毎日トークショーをやる!と意気込みを見せている松江監督のこの日のゲストは作家の伏見憲明さん。監督がトークゲストとして呼びたい人を考えた時、最初に名前が浮かんだのは伏見さんだったそうだ。
「差別的なテーマを取り扱う時は頭でっかちになりがち。『セキ★ララ』では体で表現しているので信頼できるんですよね。」と伏見さん。
問題に関して妙な気の使い方をするのは日本人的な情緒かもしれない。松江監督は「『セキ★ララ』の最初の方のシーンで男優さんが「在日のこと知らなくてごめんね。」って謝る会話のシーンを撮れた時は、よっしゃ!と思いましたね。あれが日本人の在日に対するスタンスだと思うんです。」と語った。

『あんにょんキムチ』の時よりも男っぽくなった、と言われた松江監督と伏見さんは6年ぶりとは思えないほど息の合ったおもしろ本音トークを見せてくれた。トークショーには、この後も映画監督や音楽評論家など様々な顔ぶれのゲストが決定している。頭で考えるのではなくて実際に何かを感じるてみれば何か違うものが見える、そんなことを教わった気がした。トーク後に監督と言葉を交わしたりもできる距離のない映画館で、濃い時間を過ごしに来てください。

(umemoto)