第59回カンヌ映画祭『VOLVER(ヴォルベール)』(原題)記者会見
カンヌ映画祭、19日。
ペドロ・アルモドバル監督最新作、ペネロペ・クルス主演の「VOLVER」(原題)の記者会見が行われました。
ペドロ・アルモドバル
−−今回のこの『ヴォルベール』(原題『VOLVER』=「帰郷」の意)という作品は、今まで色々なテーマを描いてきた僕が、原点に立ち帰った映画なんだ。僕は母や姉といった女性によって育てられて、彼女たちの中で「ドラマ」とは何かを学んできた。自分の子供時代が幸運なものだったのか、不運なものだったのかは分からないけれど、とにかく今回の作品は僕の子供時代を反映しているよ。
僕は今までに16本作品を作ってきているけれど、常に新しい作品を撮るのは冒険だと感じるね。僕の中にはすごい情熱が渦巻いていて、もう脚本を書かずにはいられないし、映画を撮らずにはいられないんだ。僕が映画を創るのは、賞のためではなく、情熱のためだよ。
ペネロペ・クルス
−−アルモドバル監督の映画に出るのは『オール・アバウト・マイ・マザー』以来。彼が居なかったら、私の今のキャリアはないから、本当に感謝しているわ。彼は本当に女の気持ちの在り方を全て熟知していて、毎回驚かされるの。まさか分からないだろうと思うような気持ちや感情まで、全て気付いている。彼自体がすごい観察者だからだと思うけれど、心のヒダの奥深くの本当に小さい事まで彼は理解していて、私の心を全部分かっちゃうのよ。とにかく凄い人だわ。
監督は、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル。
『オール・アバウト・マイ・マザー』以来久々にペネロペ・クルスを主演に迎えた最新作。
監督自身の故郷であるスペイン、ラ・マンチャを舞台に、タンゴの名曲「VOLVER」(帰郷)にのせて贈る、哀しくも可笑しい、祖母・母・娘三世代の人生を綴った感動のドラマ。
監督:ペドロ・アルモドバル 『トーク・トゥ・ハー』『バッド・エデュケーション』
出演:ペネロペ・クルス 『オール・アバウト・マイ・マザー』
日本公開:07年予定