原作は第18回山本周五郎賞を受賞し、2005年〈本屋大賞〉の第2位に輝く荻原浩の傑作長編小説を俳優の渡辺謙が、エグゼクティブプロデューサーを兼ね、主演を演じた『明日の記憶』が初日を迎えた。初日、雨の中、早朝から並ぶ観客に、渡辺謙さん、堤監督が観客一人、一人にカーネーションのプレゼントを行った。
舞台挨拶では、企画から参加した作品とあって、渡辺謙さんの熱い思いが観客に伝わり、上映終了後は、拍手が起こった。
渡辺謙さんは「この作品を通じてご両親に電話したりとか、奥様の顔をみたりして一緒に感じて頂けたらうれしいです。最近までプロデューサーとしてプロモーション活動をしていたのですが、この作品を誇りに思えるなと今は感じています」
樋口可南子さんは「役作りは、謙さんの芝居を見ていて、その芝居を近くで受け止められた私はうれしかったです。最高のパートナーでした。」
堤幸彦監督は「撮影していく中で、シナリオを何度も直しましたが、今までに無かったことです。撮影もシナリオの順番に撮影していくうちに、役者が演じる人物に同化するように役になりきって、役者と監督が一緒になって作り上げた作品になりました。とても、貴重な経験をさせて頂きました。役者である渡辺謙さんがプロデューサーも兼ねるとあって、映画学校の卒業制作を作っているような感覚で楽しかったですね。」
最後に、舞台挨拶後に、客席に降りて観客に向かって渡辺謙さんは結婚する娘に贈った言葉ですが、皆さんに「ありがとうございます」コメントし深く客席に挨拶をしました。
(yas)