5月8日(月)、映画『魂萌え!』の製作発表記者会見が明治記念館で行なわれた。

本作は2004年に毎日新聞で連載され、話題になった桐野夏生の同名小説を映画化したもの。団塊の世代が直面する「2007年問題」を取り上げ、人生の荒波を逞しく生き抜いていこうとする人々への示唆に満ちている作品で、今までとはまた違った女性の自立を描いている。

今回は主役の風吹ジュンさん、三田佳子さん、加藤治子さん、原作者の桐野夏生さん、阪本順治監督、エグゼクティブプロデューサーの李鳳宇さんが登壇し、『魂萌え!』について語ってくれた。

監督:「今回の素材は手がけたことのないもので、スリルのある原作でした。キャストの方とは縁があって出演していただくことになりました。”当たって砕けない”というのをテーマにしていきたいと思ってます!」
桐野:「生き生きして生きていくことをテーマにしています。タイトルについてですが、”萌え”がネット用語であるのは知っていました。中高年の話ということでギャップがあるからいいかなと思ってつけました。」
李:「今までの黒いイメージから脱しようと思って、あえて選んだ作品です。中高年のシュミレーションゲームのような映画になると思っています。この層だけでなく、いろんな人に観ていただきたいですね。」
風吹:「団塊の世代というのは近くて遠い世代なので、難しい役です。だからと言ってごまかしたくなくて、気持ちがついていくためにこの年代の気持ちを理解したいと思っています。役として自分のものにしなくてはいけないという不安はありますが、観た方に納得してもらえるような女性を演じたいです。」
三田:「原作は、おもしろい素材がテーマになった本です。なかなか扱われないテーマですよね。新しい役を、そして痛みが出せるような役を演じたいです。」
加藤:「楽しい仕事になりそうだと思っています。命がある限り、どれだけ”萌え”を持って生きられるかというのは生きる上で大事ですね。」

どのようなえ映画になって欲しいですか?
桐野:「コミカルでシリアスで感動的な映画になって欲しいですね。」
監督:「桐野さんの著書にある女性の描き方には、考えつかないような根っこがあります。その女性のありようを受けて作りたいです。観た方を勇気づけられるような、それぞれの”萌え”を見つけてもらえるような作品にしたいと思ってます。」

□2007年初春、シネカノン有楽町、渋谷シネ・アミューズほか全国公開!

(umemoto)