4月18日、ディズニー/ピクサー最新作アニメーション『カーズ』の日本語吹替版で、主人公の親友メーター役に抜擢された山口智充さんのアフレコ会見が市ヶ谷の一口坂スタジオで行われた。

山口氏演じるメーターは、『カーズ』の舞台となるルート66沿いにあるラジエーター・スプリングスという寂れた町に暮らす、心優しきレッカー車。身体はオンボロ、話し方は田舎者丸出しだが、誰よりも友だち思いで、主人公のライトニング・マックイーンにとって、生まれて初めての親友になる役どころ。マルチな才能と、温かみのあるキャラクターーが幅広い層から支持を受けている山口氏だけに、この心優しいメーターの演技をこなしてくれるはず、という期待から今回のアフレコが決まりまったという。

この日のために特別に作られた“特製メーター型フィギュア帽子”をかぶって登場した山口氏。メーターの車体の横にきざまれた“GUSSAN(ぐっさん)”という文字を見て「自分の名前が入っていてすごく嬉しい。家に飾ります。」とコメント。この特製帽子はハリウッド特殊メイクアップアーティストとして活躍するスクリーミング・マッド・ジョージ制作によるもので、なんと制作費100万円!ピクサースタジオが作りだす精密なキャラクターを見事に再現している。

さっそく集まった記者たちに、ディズニー/ピクサー作品の声優に選ばれたことに関して聞かれると、「この先10年も100年も残る作品なので、プレッシャーがありました。でももともとディズニーやピクサーの作品の大ファンだったので頑張りました。」と語った。今回の声優の話が決まったとき、自身の2人いる息子に自慢したという。しかし続けて「子どもの話した後に、やっぱり本当は映画を観終わった後に、実はこの声は自分がやったんだ、と話した方がもっと感動的だったのかも。」とも話した。
田舎に住むオンボロレッカー車という役どころについての質問に対しては、「今までモノマネをたくさんやってきたけど、それらをすべてとっぱらってオリジナルのキャラクターを作り上げようと思いました。メーターの出っ歯で田舎くさい外見から、自分なりの役づくりをし、監督にみてもらいました。」と答え、しかし「普段出していない声なので、長い時間収録をしていると、だんだん違うキャラクターになってしまうんです(笑)。」とのエピソードも明かした。普段は人前で芸を見せることの多い山口氏だが、「アフレコ収録の時は、誰も見ていないところでキャラクターを演じなければいけないので、そこは難しかった。」という。本物のぐっさんこと山口氏同様、『カーズ』の愛されキャラであるメーターも今年の夏には、みんなから愛されるキャラクターになることだろう。

★2006年7月1日(土)より日比谷スカラ座他全国ロードショー!

□作品紹介『カーズ 』