4月8日、シネ・アミューズにて『闇打つ心臓』の初日舞台挨拶が行われた。1982年に製作された、長崎俊一監督の傑作8mm映画『闇打つ心臓』。生まれた子供を殺して彷徨う若い男・リンゴォ(内藤剛志)と女・伊奈子(室井滋)。お互い傷つけあい、夜の底で息を潜めていた2人。
あれから23年、リンゴォと伊奈子は再会する……

23年振りにリンゴォと伊奈子を描いた長崎監督。「普通とは違う映画。何かを感じて貰えればと思います」と話す。
長崎監督とは、高校の時から一緒に映画を作り、そして作品のファンであるという内藤は「今夜と特別な夜。皆さんに観てもらって作品は出来るのだと思っています。何かのはじまりや、きっかけになって貰えれば嬉しいです。それぞれの『闇打つ心臓』を育てて欲しいです」
1982年当時、初めて男女の心の複雑なひだを演じた作品だったという室井は「23年前と23年後の両方を演じ、恐いような恥ずかしいような気持ちです。夜にマッチした映画だと思うので、3年位、映画館で上映し続けて貰えたらと思います。(笑)」
リンゴォ達を繰り返すように子供を殺して逃げる若い男女透と有紀の有紀を演じた江口のりこは、16歳の時に『闇打つ心臓』と長崎監督のトークショーを観ていたという。演じてみて「必要以上に悩んでしまい、動けなくなってしまいましたが、キャスト、スタッフの皆さんに助けて貰って演じることが出来ました」
また、1982年の『闇打つ心臓』に登場した諏訪太郎と水島かおりも急遽、舞台挨拶に駆けつけた。
高崎監督、内藤らとは青春を共に過ごしたという諏訪は「長崎監督の存在があるから、今の自分があると思います。ライブを観にきた感じで、観て貰えればと思います」と話した。
(t.suzuki)

★2006年4月8日、渋谷シネ・アミューズにてレイトショー!全国順次公開
□作品紹介『闇打つ心臓 』