3月22日(水)都内で『デイジー』の来日記者会見が行なわれた。

本作の監督は『インファナル・アフェア』シリーズや『頭文字D』のアンドリュー・ラウ。そして『猟奇的な彼女』で人気が爆発し、その後も『僕の彼女を紹介します』などでその地位を不動のものにしたチョン・ジヒョン、『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソン、『エンジェル・スノー』のイ・ソンジェといった豪華キャストが参加している。
今回の記者会見では、主演のチョン・ジヒョン、チョン・ウソン、イ・ソンジェ、そしてアンドリュー・ラウ監督が本作について語ってくれた。

監督は『デイジー』に運命的な出会いを感じたそうですが。
監督:「これは運命や縁というものに関する映画です。エンディングでは思い通りにいかないかもしれないけど、感傷的な何かがあります。」

脚本で1番惹かれた部分はどこですか?
ジヒョン:「いいと思いました。中でも一番魅力的だったのが、3人が会うシーンでした。最初でもあり、最後のシーンでもあるんですけど、この映画で伝えようとしたものや、感情的なものを込めたシーンだと思ったからです。多くの人がこのシーンに感銘を受けるだろうと思います。」
ウソン:「初めて脚本を読んだ時に心打たれたセリフがありました。ヘヨンに「もう一度始めから出会いをやり直そう」というようなセリフなんですが、このセリフを読んで、パクウィの愛は寂しく、つらいものだとわかって哀れみを感じたので出演を決めました。」
ソンジェ:「ドラマにしろ映画にしろ興味深いのは三角関係です。通俗的な面もあるかもしれませんが、おもしろいとおもうのです。この映画はドラマ設定も独特で、妙な雰囲気をかもし出してるから魅力的だったんです。」

全編オランダで撮影されたそうですね。エピソードはありますか?
監督:「オランダと香港と韓国のスタッフがいたので、何度も同じことを違う言語で話さなければいけなかったんです。」
ジヒョン:「言語を通しておもしろいことはありましたね。あとはアジアでは見れない天気を経験しました。日が沈むのが10時だったんです。」
ウソン:「監督と出会った時からエピソードは始まったんだと思います。本来会うことのない方々と『デイジー』を通して国を越えて、皆で楽しくできたということが記憶に残っています。」
ソンジェ:「3カ国というのはいろいろ勉強になりました。心地よく撮影できましたね。」

キャスティングはどのようにしたのですか?
監督:「脚本完成後は夢を見るほど、3人に出演してほしかったんです。チョン・ジヒョンは最も好きな女優の1人だし、ウソンは脚本の段階で予定していたし、ソンジュみたいな個性的な俳優は初めてだったんです。」

キャラクターのどこに魅力を感じたのですか?
ジヒョン:「ヘヨンは私が今までやってきた役とは違いました。今までは太い線を強調する役が多かったのですが、ヘヨンは3人の中に置かれている関係や線を見えないように演じなければなりませんでした。魅力を感じたところは、運命の人を待ち続けるところ。新鮮さを感じました。」
ウソン:「人は誰かに愛を与えてもらいたいものですが、パクウィは与えるだけの愛で幸せを感じるのです。そこに魅力を感じました。役作りに関してですが、ウソンという人物をパクウィに注入していたように思います。純粋さをうまく出せるようにしながら、不器用だけど彼なりの愛の表現を模索しました。」
ソンジェ:「この映画ではドラマの雰囲気に惹かれました。シナリオの上ではもう少し暗い役だったのですが、監督から少し明るくするように言われました。どんどんジョンウの中に入り込んでいきましたね。楽しんでやれました。」

「心の中の愛を表現するのは初めて」だそうですが、どのように演技したのですか?また、運命の愛は信じますか?
ジヒョン:「運命の愛を信じているので、運命の人に会いたいです。シナリオを読んだ時、ヘヨンは誰を愛しているのかを考えました。私がやらなくてはいけないのは、観客の共感を得ることでした。それでずっと悩んでいたのですが、”ヘヨンは1人しか愛していなかったかもしれない”という1つの答えが出ると、進むべき道を明るく照らしてくれました。意識したのは、2人と接する時にハッキリしたラインを持っていることでした。」

アクションはどうでしたか?
監督:「アクションは今までと変わったやり方はしませんでした。アクションというものはストーリーの展開に沿って撮らなければなりません。」
ウソン:「銃撃シーンはおもちゃの銃で遊ぶみたいに楽しみました。銃を持つというのは大人ができる遊びの中でも子供の心を持てるものだと思います(笑)」

(umemoto)