3月11日、シネスイッチ銀座にて『かもめ食堂』の初日舞台挨拶が行われた。
本邦初、フィンランドでオールロケが行われたというこの作品は、日本人女性サチエ(小林聡美)が経営する「かもめ食堂」を舞台に、日本からやってきた訳ありげな女ふたりと、食堂を訪れるヘルシンキの人々がつむぎだす懐かしくて何か不思議な日々の物語。

シネスイッチ銀座の前売り券発売数記録更新を達成した『かもめ食堂』。当日はなんと、朝4時から並ぶ人もおり、立ち見もでるほどの大盛況となった。
主人公のサチエ役の小林聡美は「ほどほどに暖かく寒い中、本当に多くの人に来てもらえて有難いです。(今着ている服が)すごく手抜きな感じだと思われるかもしれませんが、映画の中の衣装ですので。(笑)お腹が空いている人にはつらい映画ですが(笑)、がんばって観てください」

20年前、シネスイッチ銀座でバイトをしていたという片桐はいり。従業員として働いていた当時の記憶をたどってみても「こんなに人が多くいるのは初めて見ました」と驚いている様子。そして、バイトしていた当時上映していた作品は小林聡美主演の『転校生』だったとのこと。「なんかそういうのを考えると鳥肌がたってきました」と語った。

もたいまさこは「本当に、たるーい映画です。画面で見ていて食堂の片隅に座っている気分になると思います。小林さんのサービスショットもあるので楽しみにして下さい」という言葉に、爆笑しつつ照れる小林聡美。

初めて、映画のために小説を書き下ろしたという、人気作家群ようこは「原作よりも深みがあり、やさしさがにじみでている作品です」

『バーバー吉野』でベルリン国際映画祭児童部門特別賞を受賞した、新鋭・萩上直子監督はフィンランドでのロケについて「日本の3倍位ゆったりとしたところで、撮影も3倍位ゆっくりしていてはじめはイライラしましたが(笑)、キャスト、スタッフのお陰で楽しく撮影することができ、大好きな映画になりました」

出演者らの絶妙なトークに始終笑いが沸き起こり、映画同様暖かな雰囲気に包まれた舞台挨拶となった。
(t,suzuki)

☆3月11日(土)より、シネスイッチ銀座、109シネマズMM横浜ほかにてロードショー!

□作品紹介『かもめ食堂 』