北海道夕張市で開催中の(2月23日から27日)ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で本年度の「マックス ファクター ビューティースピリッツ賞」を受賞された女優の富司純子さんが、清水沢にて「富司純子劇場」でトークイベントに登場した。東映のプロデューサーであった父の仕事現場に遊びに行ったことがきっかけで、マキノ雅弘に見出され女優デビューし、「緋牡丹のお竜」役で任侠映画界に新風を吹き込んだ藤純子時代、また結婚を機に引退した女優復帰してからの現在の「富司純子」という名前にまつわるエピソード、寺島しのぶさん、尾上菊之助さんという二人のお子さんの活躍ぶりなどこれまでの女優人生、そして女として、母としての彼女の姿を語ってくれた。上映作品は「緋牡丹博徒 花札勝負」(69)、「あ・うん」(89)の2本。「あ・うん」が女優復帰作であり「富司純子」名義の最初の作品だったというが、長年のブランクがあったにもかかわらず「つい昨日撮影が終わって、また翌日現場に来た感覚でした。」と話す。時間の隔たりがあっても現場に入れば瞬時に女優になってしまう彼女の役者魂が明かされた。
(綿)