2月2日、日本の企業戦士とその家族たちを描いた『燃ゆる時』の舞台挨拶が行われた。
原作は、経済小説の第一人者・高杉良によるベストセラー小説「ザ・エクセレント カンパニー/新・燃ゆるとき」「燃ゆるとき」。20世紀終盤に、アメリカ市場という“戦場”に戦いを挑んだ実在の食品会社をモデルに、アメリカ大陸で日本のカップ麺を売るために歩んできた軌跡を描いた物語。

細野監督は初公開を迎え、「海外でのロケなど、撮影は大変だったので今日皆さんに観てもらえるのが夢のようです」と、感無量の様子。作品について「原作ではとても良い人間関係に描かれていたので、それを照れずに映画でもやろうと思いました。いろいろな対立がありますが、言葉や文化という壁を越えて育まれる人間関係を感じて欲しいです」。
高杉良の大ファンで、出演を即OKしたという中井貴一は「経済的にとてもタイムリーな作品だと思います。アメリカに迎合するだけではなく、日本人独自の感性をもっと海外にで活かせればと思いました」海外で働く日本人を演じるにあたって武士道の精神で演じたことや、英会話に苦労したとのことなどを語った。
鹿賀光司は「現地は100年に1回くるかこないかの洪水の後で、凄く大変でしたが、完成作品を観て、きっちりした映画になっていたので安心しました。日本映画らしい映画になっています」。
津川雅彦は「カップラーメンという日本の庶民文化で、アメリカに殴りこんでゆく物語です。『日本は一回アメリカに負けている。二度と負けたくない』というセリフが印象に残ってます。日本人としての誇りを持って欲しいという思いで演じました」。
原作の高杉良は「原作を超えて素晴らしい作品になっています。試写を観て、山田洋二監督が拍手をしていました。『一石を投じた素晴らしい作品だね』と大監督に言ってもらえて感激しました。現在、日本の社会はとても病んでいます。この映画を観て皆さんに元気を出してもらいたいです」と、作品の出来に大満足の様子で話した。
(t.suzuki)

☆2006.2..11(土)全国ロードショー

□作品紹介『燃ゆるとき 』