カンヌ激震の青山真治監督最新作!『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』初日舞台挨拶
1月28日、 2000年『EUREKA ユリイカ 』でカンヌ国際映画祭 パルム・ドールを受賞した青山真治監督の最新作、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』の初日舞台挨拶がテアトル新宿にて行われた。
Eli、Eli、Lema Sabachthani?
「神よ、何ゆえに我を見捨てたもうや」 <マタイ27章 46節>
(主イエスが十字架に貼り付けられながら唱えた最後の言葉)
舞台は西暦2015年。世界中の正体不明の致死ウィルスが蔓延。
感染すると突然敵に自殺する。
メディアはそれを<レミング病>と呼んだ。
人々が希望を見失いかけた世界で、唯一の抑制方法として探し当てられたのは、日本にあるミュージシャンが奏でる”音”を聴くこと。彼らの演奏とはいったいどのようなものなのか。果たして、彼らは世界の救世主となれるのか……
映画を見終えたばかりの観客たちの暖かい拍手に迎えられながら、監督、キャストらが登場。青山監督は「愛すべきスタッフ、キャストとで撮った贅沢な作品です」と語った。俳優の傍らバンド活動もしており、劇中で演奏もしている浅野忠信は「一昨年撮影し、やっと公開となり嬉しいです。普段、バンド仲間と”自然の中で爆音で演奏したい”ということを言っていたのですが、思わぬところでこの夢を叶えることができました」また、共演した中原昌也については「一緒に撮影していてドキドキさせられる人です。たとえば、セリフを喋ってる時にカメラを見ちゃう。(笑)セリフを言った後に、”これでいいのかな”という感じに、キョロキョロしていました。でも、映画を観てみたら、独特の存在感があって、格好良かったです」この言葉対し、「僕は初めから格好良いと思ってました」と監督がフォローする場面も。また、『EUREKA ユリイカ』に続き、青山監督作品2度目の出演となった宮崎あおいは、「青山組にまた参加できて嬉しく思います。『EUREKA ユリイカ』では一言も喋らない役だったのですが、今回はセリフがあり、監督の求めているものを演じられているかどうか、緊張しました」と、監督の求める役を探りながら演じた様子を語った。
その他、作家、俳優として豊富な経験をもつ筒井康隆や、多くの巨匠監督に愛され、青山監督の熱烈なオファーにより今作に出演した岡田茉莉子ら豪華なキャストが脇を固め、生きる力、未来への希望を見出そうとする人々を、音楽と物語りの融合によって描かれた作品となっている。
(t.suzuki)
★1月28日より全国ロードショー
□作品紹介『エリ・エリ・レマ・サバクタニ 』