1月12日(木)、ジェームズ・L・ブルックス監督最新作『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと』のトークイベント付試写会が行われた。イベントでは、家族の愛、母の愛が描かれている本作に感銘を受けたという山下久美子さん(以下Y)と室井佑月さん(以下M)の本音トークが司会のLiLiCo(以下Li)さんを交えて展開された。

Ll:じんわりとあたたかい映画でしたが、最初みた時どうでしたか?
M:いい映画!
Y:こういうタイプの映画は好きですね。泣きたくなるような、やさしい気持ちで終わる映画です。

Li:コミュニケーションについても取り上げられている映画ですが、言葉のコミュニケーションで困ったことはありますか?
M:この映画は会話がかっこいいんですよね。
Y:ジェームズ・L・ブルックス監督は会話で泣かす監督ですからね。
M:海外はジェスチャーを使うことが多いですよね。でもこの映画を見て、言葉が足りなくても親子は通じるんだなって思いました。
Y:英語は大好きで、体当たりで覚えます。でもロンドンに行って一人でいると、疎外感を覚えたり、孤立してるのを感じるんです。そういう時って、溜まってるエネルギーが涙でしか出ないんですね。で、泣いてすっきりした後にわかるようになるんです。
M:言葉は大事ですね。話せてようやく近づけるっていうのがありますよね。

Li:映画では母親と娘という関係が描かれていますが、お母様とはどんな関係なんですか?
M:ライバル同士ですね。全く似てないんです。長所と短所が逆で、気が合わない人ですね。でも、愛してはいるんだろうと思う。
Y:親はありがたいですね。子供が産まれた時に助けてくれて。ホントにありがたいと思いました。

Li:お母様に言われたことで心に残っていることはありますか?
M:「お前は大切なものを私のお腹の中に残してきた」って言われました。本当にこの人から産まれてきたんだと思いましたね。
Y:歌の世界に行って、好きなことをやってて徐々に有名になっていく私を見て、
「本当に私の娘かしら?と思う」と母に聞いて切なくなりました。

Li:今はお二人とも5歳のお子さんの母親ですが、母になってどうですか?
Y:5歳になったとたん生意気な態度が目立ち始めました(笑)
M:映画見て、これでいいんだって思いました。おばあちゃんがモデルケースですね〜言う事もイカしてるし!正しい、理想の母親になりたいけど、無理だから。でも誰だって子供を産んだらお母さんになる。人間として子供を愛せばいいわけで、お母さんとして頑張らなくてもいいんだ、って思いました。

Li:子供を産んで変わったことってありますか?
M:子供がいたら死にたいと思わなくなりましたね。この子の為に何もできないかもしれないけど、見てたいです。
Y:あんまり変わってないです。我が道を行くしかないんで。マニュアル通りにはいかないですけど。人として子供に力をもらってる気がします。頑張らなきゃって思うんで、不安がなくなりました。

Li:お二人ともかっこよくて、憧れちゃうんですが、子供を育てる上で気をつけてることってありますか?うまくいかない時の仲直りはどうされてるんですか?
M:家庭にエロは持ち込まない!色っぽいお母さんってイヤです。
私の子は、すごい気が強くて家出するんですよ。で、何日かしてケンカのことには触れずに、違う話して仲直りしてます。ちょっと変わった親子なんですかね。
Y:うちはかしましい感じです。ハグハグ〜って感じで仕事じゃない時はずっと一緒にいて、もうベッタリですね。

Li:キャスティングが素晴らしい映画ですが、主演のパズ・ヴェガの魅力は?
M:頑固なところですね。魅力的です。
Y:新鮮な感じですね。

Li:最後にメッセージをお願いします。
M:おばあさんがすごくよかったので注目して見てください。登場人物が皆個性的だから、この人タイプだ!って人が見つかると思います。
Y:ホントにいい映画です。皆ひとりひとり一生懸命に生きてるけど一人では生きていけないんだって改めて思いました。ホントよかった。アダム・サンドラーを見直しました(笑)

(ウメモト)

★1月14日より銀座シネパトス、新宿ジョイシネマ他にて全国順次公開

『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと 』