江戸時代末期、幕末によって1862人が流罪となって島に流されたという八丈島の史実をもとにした歴史的大作『るにん』の完成披露試写会が1月11日、都内にて行われた。

約二ヶ月に渡る八丈島での過酷な撮影期間を経て完成したという『るにん』
奥田瑛二監督に、「この人しかいない!」と主演に抜擢された松坂慶子は「ピュアな愛の物語です。奥田監督はスタッフ・キャストを完璧に統率してくれて皆の士気をあげてくれました。俳優ならではの演技指導はとても分かり易かったです」と奥田監督を絶賛。奥田監督の前作『少女』で主演を務め、今作お千代役を演じる小沢まゆは「果てしない生命力をひしひしと感じることができる作品です。監督からは怒られてばかりでしたが(笑)、深い愛情を感じています」火付けの罪でわずか15歳にして島流しに処された花鳥役の新人・伊藤麻里也は「映画出演は初めてで、右も左もわかりませんでしたが、皆さんに支えられて演じることができました」松坂演じる豊菊の“最後の恋の相手”として、運命を共にしていく喜三郎役のバレエダンサー西島干博は「バレエでは、日本の作品に関わることはないので、日本人として、このような作品に関わらせてもらえて有難いです」と話した。満を持して公開に望んだという奥田瑛二監督は「奥田組が一致団結して製作しました。映画監督をすることは、俳優として映画に参加するよりも、映画人として10倍以上の意地があります。死ぬ思いで製作した自信作です。普段私達が忘れている、”優しさ”や”愛”を思い出して貰えると確信しております」と作品への熱い思いを語った。
(t.suzuki)

☆2006年1月14日(土)より シネマスクエアとうきゅうほかにてロードショー

□作品紹介『るにん 』