下北沢トリウッドで絶賛上映中の「世界は彼女のためにある」。
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2005」ファンタスティック・オフシアター部門 審査員特別賞を受賞した本作は、新人・保坂大輔の初作品。
映画のらゆるジャンルを乗り越えて描き出す“超センスムービー”という、見たこともないユニークな愛のドラマ、そんな本作に映画界から多数の熱いエールが送られている。
黒沢清(映画監督)は『ライミとスピルバーグのあいだからアルドリッチがばあと顔を出す、これはそんな奇蹟みたいな映画だ。要は勇気の問題だった。やればできる、みんな、保坂につづけ!』と大絶賛だ。

1/7、トリウッドに続きポレポレ東中野で特別レイトショーがスタートし、公開を記念して同日、舞台挨拶が行われた。
登場したのは保坂大輔監督、主演の坂ノ下博樹、布瀬谷香 そして小田部千夏。
保坂監督は「撮影から2年、完成から1年、まさか公開できると思ってなかったので嬉しい。見所は全部!と言いたいですが… 始まってから47分目です。えっ?冗談ですよ(笑)」と会場を和ませるコメント。
坂ノ下は「色々な要素が詰まっている作品、最後まで楽しんでください」
緊張しているという布施屋は「脚本を最初に読んだときとは違う仕上りでビックリしました。凝縮された面白さです。」
小田部は「現実的ではない作品ですが、劇中のキャスト達の想いは現実的できちんと描かれています。心の中の震えるような繊細な気持ちを感じながら見て欲しい」とそれぞれ心境を語った。
また小田部は「とても高校生とは思えない私達ですが、初めて今回セーラー服を着ました。監督に衣装を見せた時には『おっ!』と言われ、惚れられたな〜と思いました(笑)。」と言うと監督はすかさず「違う違う!」と突っ込み会場は大笑いとなった。

会場から花束のプレゼントもあり、寒い寒い夜だったが、この空間は非常に暖かな空気に包まれた、そんな舞台挨拶だった。

(桜井裕子)

※2005年12月24日(土)より下北沢トリウッドにて絶賛上映中
 2006年1月7日(土)よりポレポレ東中野にてレイトショー

☆作品紹介
『世界は彼女のためにある 』