天才若手小説家:乙一の最高傑作が遂に映画化!! 「暗いところで待ち合わせ」製作発表記者会見!
独特な視点、世界観でファンを魅了し続ける若手人気作家・乙一が2002年に発表した小説「暗いところで待ち合わせ」。文庫だけで既に21万部を売り上げる大ヒットとなり、映像化が熱望されていた作品である。
そしていよいよ、このサスペンス・ラブストーリーが豪華キャストで遂に映画化され、12/22華やかに製作発表が行われた。
メガホンを握ったのは、今村昌平監督作品の脚本家として高い評価を受けるとともに、監督としても「AIKI」(02)などで、緻密な人物描写で抜群の手腕を発揮する天顔大介。
「原作は静かな登場人物で、動きが少ない作品。なので映像表現がしにくい難しい作品だった。撮影中もチャレンジしている感じがあり、終了した時には『辿り着いた』そんな感覚があった。小説とは少し違う部分もあるけれど、根っこにある物は忠実に守ったので、原作ファンにも楽しんでもらえると思う」とコメント。
主演は日本を代表する若手女優、田中麗奈。本作では盲目の少女という難しい役に挑戦。撮影前にはアイマスクをつけて生活をしたり、部屋の電気をいつも暗くしたりと役作りに励んだそうだ。「難しい役でしたが、やりがいがあり非常に充実感がありました。現場は毎日緊張感があり、監督の指示にいつも耳を澄ましてました。撮影が終わって今は寂しいです。」と心境を語った。
台湾のスター、アジアは勿論、日本でも人気が急上昇中のチェン・ボーリンは「各国の合作ではなく、日本の映画に出演ができて非常に嬉しい。この役は自分の性格とは違い、暗いキャラクター。そして日本語のセリフなので難しかったがチャレンジしがいがあった。目で感情を表す事が重要だったので、撮影後は目がいつも疲れていた。目薬は必須だった。」そして時折日本語も披露。取材陣を楽しませてくれた。
盲目の主人公の友人を演じた宮地真緒は「親友が目が見えなかったら、自分ならどうするだろう?色々考えさせられる作品。気候は寒い撮影現場でしたが、皆の熱いものを感じる現場でした。素敵な作品です。」とコメント。そして監督に対しては「怖そうに見えたが実は怖くなった」と言うと、田中、ボーリンはすかさず反論。「え??厳しかったです(笑) 監督が側を通ると背筋がピっとなってました。でも優しい監督。ついて行きます!って感じです。」
井川遥はビデオで出演。「原作からのファンなので出演できてとても嬉しいです。今までとは違う役だったので楽しかった。麗奈さんとの共演もやりがいがあって充実していました。完成が楽しみです。皆さん応援してください!」とコメントを発表した。
他にも日本映画界が誇る名優、佐藤浩市や岸部一徳ら豪華な顔ぶれが揃った本作。
来年の公開が今から非常に待ち遠しい作品である。
☆ ストーリー
視力を失い、父をも病気で亡くし、独り静かな生きようとしているミチル。職場の人間関係に上手く馴染めず、孤独な日々を送っているアキヒロ。ミチルの住む家の2階の窓からは近くを通る電車の駅のホームが見下ろせた。その駅のホームで起こった殺人事件が、寂しい2人を引き合せる。容疑者として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、気配を消して居間の隅にうずくまる。そこから2人の奇妙な同居生活が始まった…
(桜井裕子)
☆2006年8月全国ロードショー予定