総製作費26億円を投じた終戦60年記念映画『男たちの大和/YAMATO』が、企画の初期段階から約20年の時を経て、遂に公開初日を迎えた。“世界最大最強”と謳われながらも、悲劇的な最期を遂げた戦艦大和の真実をスケール感豊かに描くために、6億円を投じ広島県尾道市に全長190メートルに及ぶ原寸大の“戦艦大和”セットを建設したことでも話題になった。
丸の内TOEIでは行われた初回上映後の舞台挨拶には、佐藤監督をはじめ、主演の反町隆史、中村獅童、山田純大、松山ケンイチ、渡辺大、製作総指揮の角川春樹、原作の辺見じゅんが登壇した。
「終戦50年の時は『君を忘れない』という映画に出演しましたが、今回の60年にはこの作品に出演させていただきました。こうした戦争の記憶をもつ人たちがどんどんと少なくなってきて、歴史が風化されてきてしまいますが、戦争で亡くなった人たちがいたからこそ、今の僕達の平和があるということを忘れてはいけないと思います。この映画を誇りに思います。」と反町隆史が自信たっぷりに語れば、中村獅童は「我々の思いがいっぱいつまった作品が今から旅立っていきます。戦争という悲惨な出来事が実際に起きたことだということを心のどこかにおきながら、未来へ向かって一緒に生きていきたいです。」とこちらも雄弁に作品について述べた。
20年前に大和を捜索して海底にもぐったという角川春樹は「冒頭シーンの海底に沈む菊の紋章の映像は私が撮影したものです。それを実際目の前でみた時からこの映画を“つくらされている”ような、魂に導かれて出来た映画だと思っています。役者のみなさんも、持てる力以上のものを出していますし、佐藤監督にとっても最高傑作であり、日本映画史に残る作品になったと思います。」と意気揚々と笑顔をみせた。客席からは大きな声援が春樹に寄せられ、観客からの手ごたえも充分だ。佐藤監督は、「この映画を観て感じたこと、考えたことを友達やご家族と語り合っていただけたらうれしいです。」と静かに語った。スタッフ・キャストが一丸となって作り上げ、予算・スケール的にも日本映画史上、類を見ない感動の超大作を是非ともご堪能あれ。

★12月17日(土)全国東映系ロードショー!!

□作品紹介
『男たちの大和/YAMATO』