台湾ドラマ史上最高額の制作費を投じた2006年最も注目度の高い作品『ザ・ホスピタル』(原題)の製作発表記者会見が、11月29日(火)、高雄の中心街にある超高層ホテル高雄金典のスターライト・ホールにて行われました。
 台湾第2の都市、高雄市のアピールも兼ねており、会見に先立つ記念セレモニーには、高雄市長代理も出席。「今朝も6時まで撮影をしていた」というツァイ監督から、ドラマのロケに全面協力的な高雄市に、感謝の言葉が述べられた。
 その後、約10分間の『ザ・ホスピタル(原題)』のトレーラー(予告編)上映に続いてジェリー・イェンが相手役の新人女優チャン・チュンニンとともに登場。ツァイ監督、共演のレオン・ダイとともに壇上に着席し、質疑応答が行なわれた。
 その主な内容は以下のとおり。
監督に質問:辛く印象に残っていることは?
監督「医学用語、医学産業に対してリアリティを持たせることが大変でした。役者たちが頑張って医者を演じてくれました。本当の手術シーンを見学したことが印象深いです」
監督に質問:『ザ・ホスピタル(原題)』は日本の『白い巨塔』とどう違いますか?日本のドラマを見たことはありますか?
監督「『ザ・ホスピタル(原題)』はホウ・ウェンヨンの原作小説『白色巨塔』に基づいたドラマです。正直、日本の『白い巨塔』のことはまったく知りませんでした。2年前から制作準備にかかっていましたが、ちょうどドラマ『戦神〜MARS~』を撮っているときに日本のドラマのリメイクが始まることを初めて知ってプレッシャーを感じ、この仕事を受けていいか迷いもしました。が、その後、自分でもいろいろ調べて、台湾らしい精神を描けばいいのでは、と思うにいたりました。題名も同じで舞台も同じ病院ですが、そのなかに描かれる闘争、権力のイメージは台湾独特のものです。日本のドラマと競争するのではなく、共存できれば幸いです」
ジェリーに質問:高雄の印象は?
ジェリー「人々があたたかくて景色が美しいところです。このプロダクション・チームに入れて高雄で撮影できて嬉しいです」
出演者3人に質問:このドラマでチャレンジしたこと、志したことは?
レオン「まず舞台が医療現場であることが難しかったです。また、今回は連続ドラマということで、いかに38話分を演じるかが自分にとってはチャレンジでした。短編小説から長編小説に変わっていくように。そこに一番力を入れました」
ジェリー「このドラマを通して自分の家族、友達の健康をすごく大事に思うようになりました。また、このドラマに出ることでいろんな人にサポートしてもらったと思っています」
チュンニン「医者らしく演じることが一番難しかったです。自分が一番新人で、みなさん先輩でしたので、精一杯やりました」
ジェリーに質問:社会派のシリアス・ドラマに主演ということでプレッシャーはありましたか?
ジェリー「もちろんプレッシャーもありましたが、一流の役者の先輩方にいろいろ教えていただいて、勉強になりました。一生懸命やったので体重は少し減ってしまいましたが」
 会場にはジェリーのファンクラブのメンバーも多数招待されており、ジェリーに黄色い歓声を送っていた。この会見の模様は、当日の夜のニュースや翌日の新聞各紙でも大きく報道された。

ドラマ!『ザ・ホスピタル』(原題)は、大病院を舞台に渦巻く権力争い、危険な誘惑を前に若く優秀な外科医、スー・イーホワ(ジェリー・イェン)はどう立ち向かうのか。「流星花園?花より男子?」のツァイ・ユエシュン監督をはじめ、数々の男優賞を受賞し、自ら監督業もこなす台湾を代表する俳優、レオン・ダイ、チャン・チュンニン(主演映画「夢遊ハワイ」は2006年日本公開予定)など、豪華スタッフも話題の台湾大作ドラマです。

●ストーリー
ある朝、病院のロビーでは、いつもどおり、患者、家族、医療スタッフらが忙しく行き来していた。しかし、病院の外には、パトカー、そして数台の黒塗りの高級車。そのとき、最高指導者の愛娘である劉心萍(SAYA)が、急性白血病のため、15階の「最高指導者専用病室」に入院したという知らせが伝わってきた。
外科医・蘇怡華(ジェリー・イェン)は、若いが、権威ある主治医である。彼の発表する研究論文は、毎年、医学界の各方面から注目・評価され人望も厚かった。この日、蘇怡華は、ほかでもない最高指導者の娘、劉心萍の手術の命を受ける。そして、この単純な手術は、複雑で恐ろしい政治事件、権力闘争の火種となったのだった…。

台湾での放映は2006年春を予定。その後日本での放映、DVD、VHSのリリースを行う予定です。