アニメーションだからこそ描く事ができた!壮大な冒険ファンタジー『銀色の髪のアギト』。
完成を記念し、12月11日(日)幻想的なクリスマスセレモニーが行われた。

「亡国のイージス」の勝地涼、「NANA」の宮崎あおい等若手実力派俳優達が声で出演、伝説のTVドラマ「新世紀エバンゲリオン」等を手掛けた杉山慶一の初監督作品という事でも話題の作品。
物語の舞台は“森”が人を襲うようになってしまった300年後の未来。そこでたくましくも愉快に生きる主人公の少年“アギト”は300年の眠りから目覚めた少女“トゥーラ”と運命的に出逢う。文明社会を復活させる使命を背負っているトゥーラ、そんな彼女を命がけで守る事を決意するアギト。ふたりの成長を通して「未来は自分で切り開いていく」「明日に向かって生きていく」という普遍のテーマを見事に描いている。

今回は事前の抽選で当選した一般の方々を招待してのセレモニー。クリスマスムード満点の会場内、まずは少年少女合唱団による「きよしこの夜」でスタート。天使の歌声をバックに濱口優(よゐこ)、宮崎あおい、勝地涼、杉山慶一監督がグリーンカーペットを敷いた大階段の上からゆっくり登場すると会場内からは喜びの声が聞こえてきた。

アフレコは今回初体験という勝地。現場では緊張の為身体が熱くなり、洋服を脱ぎズボンを捲り上げ、裸足になっての体当りで挑戦。「緊張したが、今自分ができる精一杯の力でやりました。」というコメントに監督は「勝地君は真直ぐな性格でアギトと似ている。アフレコの時にはアギトがそこにいるのでは?と思う程だった。」と大絶賛。
また宮崎は「アフレコの経験は少ない為テクニックも無いし難しかった。」と言うが、監督は「映画に対する真面目な考え方、向合い方等がトゥーラに似ている。素晴らしい演技だった。映画の匂いのある人を使いたいと思ってのキャスティングだったので大満足。」と喜びのコメント。又「ここまで凄く長い時間だったが素晴らしいスタッフに恵まれ、音楽・映像全てに胸をはれる作品になった」と心境を語った。

アギトの仲間カインを演じた濱口は輝くブルーのスーツで登場。「あおいちゃんに、良く似合う!と褒められました。え?今日はディナーショーじゃなかったんですね(笑)。この映画は僕のセリフで始まり、僕のセリフと共に終わるんです。成功か否かは僕にかかってくる!」と会場を笑いの渦に。殆どがアドリブだったと言う濱口の役は大評判で現場でも大爆笑だったそう。
「僕がこんなに自信をもって勧められる作品は少ないです。公開したらこっそり見に行きます!」と濱口。
そんな濱口に「クリスマスはどう過ごすの?」と突っ込まれた勝地は「はい?はい…はい…」とごまかしながら「人間愛の詰まった作品。男女問わず幅広い年代の方に見て欲しい」。
又宮崎は「素敵な作品、特に音と映像がとても素敵なので沢山の人に見てもらいたい。」とコメント。

後半はテーマ曲を歌っているKOKIAによるスペシャルライブ。
「暖かい母性に大きな物が詰まっている、映画に描かれている愛情の温もりを感じながら作った」という“愛のメロディ”を優しく、しかし力強く熱唱した。
大自然が目の前に広がってくるような壮大なイメージの歌声に、集まったファンは映画への期待が更に高まったに違いない。

そして最後は会場を2階に移して、シャンパンツリーの点灯式。
一足早いクリスマスプレゼントに大いに沸いたセレモニーだった。

(桜井裕子)

☆ 2006年1月7日(土)東劇ほか全国ロードショー

作品紹介 銀色の髪のアギト