12月14日の全米公開、同17日の日本公開を前に、ギリギリまで作業が行われていたピーター・ジャクソン監督の「キング・コング」がついに、ニューヨークでそのヴェールを脱いだ。単なるスペクタクル作品にとどまらない、コングとヒロインのアンが繰り広げる悲劇は多くの観客の涙もい誘い、早くも全米のマスコミの間には興奮と絶賛の嵐が渦巻いている。

 コング終焉の地であるニューヨークでのプレミアには監督、主要キャストに加え、11月9日に再選されたばかりのブルームバーグNY市長も参加。「この日歴史的な日を”キング・コング ディ”とする」と高らかに宣言した。
タイムズスクエアのランドマーク、ミリタリー・アイランドには、身長約8mの等身大のキング・コングが設置され、ブルームバーグ市長も交えてフォトセッションが行われた。そして、タイムズ・スクエアのあらゆる巨大ビジョンには「キング・コング」の映像が映し出され、まさにNYは「キング・コング」一色となった。
続いて、42番街のLOEWS E−WALK、AMC EMPIRE 25という2つのシネコンをジャックして行われたプレミアには、ティム・ロビンスやグレン・クローズといった俳優陣に加え、ジョージ・ルーカス、リック・ベイカーらも来場。最新の映像技術満載のこの映画にいかにハリウッド全体が注目しているかの証明であろう。

 映画を完成させたばかりのピーター・ジャクソン監督とナオミ・ワッツのコメントは以下の通り。
ピーター・ジャクソン:「この映画は”ラブ・ストーリー”ではなく、”愛についての映画(ストーリー・アバウト・ラブ)”です。恋愛や敵対心など、いろいろな感情をコングの”目”にこめました。きらびやかな特撮の技術を、見せ場としてだけでなく、感情を表す最高の方法として使いました」
ナオミ・ワッツ「コングを演じたアンディ・サーキスとは感性がぴったりと合って、とてもスムーズに演技できました。コングと(自分が演じた)アンは、互いの孤独を共有していたからこそ、そして同じ苦労をしてきたからこそ、あんな風に理解しあうことが出来たのだと思います。」

 「キング・コング」はこの後、ベルリン、ロンドン、パリの各地でキャンペーンを行い、11日夜には2機のプライベート・ジェットで成田に到着、12日のジャパン・プレミア、13日の記者会見を行い、14日にはジャクソン監督の故郷、ウェリントンで初日を迎える。

12月17日(土)より
日劇1&3他 全国超拡大ロードショー

□作品紹介
キング・コング