第96回文学界新人賞を受賞した絲山秋子のデビュー作「イッツ・オンリー・トーク」を国内外で高い評価を受けた『ヴァイブレータ』の製作チームが映画化した。主人公は35歳、無職で精神科通いを続ける独身女性、優子(寺島しのぶ)。優子の日常生活を描きつつ、彼女をとりまく4人の男たち(豊川悦司、松岡俊介、田口トモロヲ、妻夫木聡)との奇妙な関係を軽妙につづっていく。

11月23日の舞台挨拶には廣木隆一監督と主演の寺島しのぶが登場。寺島はそう鬱病の役柄とあってか「ほんとに病院に通いました(笑)」とこの映画の大変さを語った。
舞台挨拶終了後にマスコミ向けに豊富を語ってもらった。

寺島しのぶさんは「躁鬱の女性の役で、白熱した演技で、意識が無くなってしまい気が付いたら病院でした。撮影のことが気になって、原場に戻りましたが、かなりハードな原場でしたね。」と舞台挨拶で、病院にかかったことを改めてコメント。廣木隆一監督は、「公開は、来年の春以降ですが、多くの同年代の女性に見てもらいたい」とコメント。
そして上映後には廣木監督を迎えてのQ&Aが行われた。

Q.蒲田の街が舞台になっていてその魅力がふんだんに盛り込まれていますが何か大変だったことはありましたか?
「大きな車が入れないとこばかりで撮影したのでほとんどが徒歩移動だったのが印象に残っています。カットが長いので製作のみんなは苦労したと思います。あと様々な時間帯で撮影してその時の空気の色を意識して撮るようにしていました。」

Q.主演の寺島さんと豊川さんの魅力を教えてください。
「寺島さんは芝居に対する集中力が高くて逆に僕らが引きずられていたと思います。先ほど精神病院に行ったと言っていましたが、役の病気にそのまま入りこんでいるために精神的にも肉体的にもきつかったんだと思います。
 豊川さんはたくさんの映画に主演や脇で出ていられるので、映画をよく知っている。自分がどんな演技をすればよいのかわかっている人ですね。」

躁鬱に悩まされて鎌田の町に一人暮らしする女性を中心に、4人の個性派俳優とのコラボレーションといえる寺島しのぶの演技が、光るものを感じる作品となっている。
(ようふまさこ)

□作品紹介
『やわらかい生活 』