11月18日、HMV渋谷にて映画『同じ月をみている』公開記念トークイベントが行われた。会場には、窪塚洋介、エディソン・チャンの多くの女性ファンが詰め掛け、彼らの一挙一動に声援が飛び交った。

『同じ月をみている』は1998年から2000年まで、小学館・週刊ヤングサンデーに連載され、文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した土田世紀原作の切ないラブストーリー。

2年ぶりの映画主演復帰作となる窪塚洋介は、公開を前日に控え「感無量です。早く皆さんに観て貰いたいけど、これでこの作品と関わることが終わってしまうと思うと切ないです」としみじみと話した。窪塚が演じた主人公・熊川鉄矢について身を削ってどんどん痩せていくタイプの役という。最初は主人公の幼馴染の”ドン”を演じる予定だったが「ドンを演じていたら、多分、今もっと太った姿でここにいたと思います(笑)」

そのドン役を演じたのは『インファナル・アフェア』大ブレイクし、本作が日本映画で初めての本格的な出演となる、香港映画界の人気若手俳優エディソン・チャン。窪塚が、日本について教えようと意気込んでたところ「日本には150回位来ている」と答えたほど、エディソンは日本、特に東京が好きとのこと。「日本での映画デビューが夢だったので、とてもクレイジーな気分です」人に安らぎを与える不思議な力を持つドン役については「一番難しいキャラクター。セリフがあまりなく、フィーリングを使わなければならなかった。声が低めで、ヒップホップが好きないつもの自分を捨てて、”ドン”という役を作り上げました」

深作健太監督は前作『バトルロワイヤルⅡ【鎮魂歌】』とは打って変わって、今作で繊細でハートウォーミングな物語という新しいジャンルに挑戦した。「去年のちょうど今頃に撮影を始めて、ようやく公開となって嬉しいです」と感慨深く話す。素晴らしい俳優達との映画制作について「まっすぐな目を持った俳優達なので、変にテクニックを使わずに、まっすぐ彼らを撮りました。それが皆さんに伝わればと思います」
(t.suzuki)

☆2005年11月19日 全国東映系ロードショー

□作品紹介『同じ月を見ている』