11月5日丸の内ピカデリー・プラゼールにて北野武監督最新作『TAKESHIS’』初日舞台挨拶が行なわれた。

今から十数年前、『ソナチネ』を作った頃から構想があり、今回ようやく初日を迎えることとなった『TAKESHI’S』(タケシズ)。売れない芸人の北野と、テレビ界の大物タレントであるビートたけしが登場し、新しいTAKESHIの世界へを観る者を導く。

舞台挨拶には、北野武監督はじめ、たけしの愛人とアパートの隣室の女の2役を演じた京野ことみ、北野映画初出演となる、美輪明宏、今作品で8役をこなし、北野作品の常連となりつつある、岸本加世子、『HANA-BI』以来の北野作品出演となる渡辺哲、普段は舞台を中心に活躍しており、映画初出演となった木村彰吾らが登壇した。

岸本は作品を上映を観おわったばかりの観客達に「私もそうでしたが、映画を観終わった後のなんともいえないショックが伝わってきます」と話した。京野ことみも作品については「見た後に無言になると思います。何度も観ていくうちに味のでてくる作品だと思うので、観た人と作品について話して欲しいです」北野監督は、「撮ってる時、頭がおかしいと自分でも思った。(笑)躁鬱になっていた時で、それが映像に出ている。正直、自分でもストーリーが分らない。海外で、百人以上のインタビューを受けたが、理解できていた人は5,6人」と、映画の難解さを語った。また、「マスコミに、”たけし、ヤケクソ”とか書かれるんだろうな」という、いつもの自虐的発言でマスコミ、観客らの笑いを誘った。
『TAKESHI’S』は2005年11月5日(土)全国松竹系ほかロードショー。
(t.suzuki)

□作品紹介『TAKESHI’S 』