正義の名のもとに、僕たちは銃を持つ。

これは、ウエンディという名の美しい銃に魅せられた子供たちの物語。
[ダンサー・イン・ザ・ダーク]のラース・フォン・トリアーと、[リトル・ダンサー]のジェイミー・ベルが仕掛ける衝撃の問題作だ。

10月31日(月)、『DEAR WENDY』の記者会見がウェスティンホテル東京にて開催された。
姿を現したのは、「セレブレーション」で“ドグマ’95”の鮮烈な第1作を放った若き奇才トマス・ヴィンターベアと「リトル・ダンサー」で一躍、国際的脚光を浴びたジェイミー・ベル。

すっかり大人の表情で我々の前に姿を見せたジェイミー・ベルは
「この映画、とても評判がいいんですよ。今日は来てくれてありがとう!いつも日本人の方々は両腕を広げ大歓迎してくれるからとても嬉しい。」と感謝の気持ちを満面の笑みで表した。監督は
「私たちの『DEAR WENDY』という作品が、こんなに遠くアジアにまで来るとは思っていませんでした。だから日本の皆さんに本作を観て頂けるというのは本当に嬉しいです。」と2人共嬉しさを隠しきれない様子だった。

監督と、ジェイミーそれぞれお互いの第1印象について聞かれると「大変よかった。会った瞬間いい子だなとわかりましたよ。直感で、何か輝くものをもっているなと。彼にはアメリカでスターへの道をどんどん突き進んで行ってもらえたら嬉しいですね。私の人生にこの友人(ジェイミー)が関わってくれて嬉しく思いました。」(監督)、「初めて会ったのはロンドンで、僕が違うフィルムに関わっていた時でした。僕は、本作の脚本を読んだ時に“これを売るのは難しいのでは?”と感じました。子供が銃を持って出てくる映画なんて、アメリカで1番受け入れにくい題材だと思ったからです。でも、監督から作品を撮るにあたっての動機などを聞いた時、正直とても興奮しました。それは、ラース・フォン・トリアーの今までにない勇敢な脚本だったし、僕が演じるディックというキャラクターは非常に複雑で興味が湧いたからです。だから今回本作に出演できた事、監督と一緒に仕事が出来た事を嬉しく思います。」(ジェイミー)と語った。

その後、チャリティーイベントで平和の大切さを訴える活動を積極的に行っている女優・牧瀬里穂さんがゲストとして登壇し監督とジェレミー2人に花束を手渡した。
牧瀬さんは本作を観て、「1言では言い表す事が出来ない素晴らしい映画です。ぜひ多くの人に劇場に足を運んで観てもらいたいと思います。」とコメント。

司会者から、今後ジェイミーと牧瀬さん共演の映画はお考えになったりしませんか?との質問を受けた監督は笑顔で「今、カメラも来ているし早速始められますね!」と牧瀬さんにニコリ。

写真撮影タイムでは監督とジェイミーは銃を構えるポーズを何ショットも決め、ご満悦の表情。とてもおちゃめで息の合った2人という印象が強く残った。

(菅野奈緒美)

※2005年12月上旬、シネカノン有楽町、渋谷アミューズCQNほかでロードショー

◇作品紹介
『DEAR WENDY 』