第18回東京国際映画祭、今年のオープニング特別招待作品『単騎、千里を走る。』の記者会見が、都内でチャン・イーモウ監督、主演の高倉健さんを迎えて行われた。
中国の文化大革命後に中国の外国映画開放政策の第1弾として公開された高倉健主演、日本映画『君よ、憤怒の河を渡れ』が、当時の中国ではブームになるほど、当時学生だったチャン・イーモウ監督にとっては、高倉健を真似て襟を立ててジャケットを着ることがカッコイイ男として自分の中では、アイドル的な存在だったと、語る。
この映画を中国で上映することを進めたのも、この映画の製作にかかわり、東京国際映画祭・元ゼネラルプロデューサーの故徳間康快氏。高倉さんは、15年前に大映映画の徳間康快氏から中国のチャン・イーモウ監督と一緒に仕事をしてみないか?と誘われた事があったと当時のエピソードを語れ、撮影に関して「楽しい旅をさせてもらったが、映画は誰かが種をまかないと実現しない。こういう機会を持てて幸せだと思う」とコメントした。
また、「来年で俳優生活50周年を迎え、こういう節目の年に、すばらしい監督やスタッフと仕事ができたのはすごく幸せです。一生懸命仕事をしていれば神様はボーナスをくれるのだなと感じました」と語る。
チャン・イーモウ監督は、「高倉健さんと共に映画を作ると言う長年の夢がかなって本当にうれしいです。今、こんなにワクワクする記者会見は初めてです。」といつもなく緊張した表情でコメントした。
日本での撮影シーンでは、チャン・イーモウ監督が、高倉健さんに日本で優秀なスタッフはいないかと頼んで、実現したのが、高倉健さんとは深い縁のある『鉄道員』、『ホタル』などの降旗康男監督、撮影は木村大作。日本・中国の最高のスタッフが集まり、来年50周年を迎える高倉健主演映画に話題を添えている。
中国での公開は、12月、日本では来年1月28日に全国ロードショー公開される。
(YAS)

□作品紹介
単騎、千里を走る。

□東京国際映画祭
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