この秋「チャリーとチョコレート工場」が、興行収入40億円という記録を樹立したのも記憶に新しいが、ティム・バートン監督の次回作が、早くも10月22日より全国でロードショーされる。そこで、10月20日に六本木グランドハイアット東京で、「チャーリーとチョコレート工場」の大ヒット御礼と期待の新作「コープスブライド」の公開に伴い、来日記者会見が行われた。矢次早の新作公開に、会場全体が監督の登場を待ちわびている様子だった。
相変わらずのもじゃもじゃ頭で登場したティム・バートン監督は、一緒に連れてきたパペット達を見て「彼らも日本を楽しんでいるよ。多少時差ボケでそんな表情はしていないけど(笑)」などと、会場をわかせていた。
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」から12年…ストップモーションアニメーション(以下SMA)界にティム・バートンが新たな旋風を巻き起こす!前作よりさらに技術が進歩し、顔の表情も豊かにすることが可能となったSMA。しかしSMAの手作りの感じや古風な感じは色褪せず、監督の大好きなSMAの良さはそのまま残されている。今後もSMAを使った作品を作っていくのか、という質問に「ストーリーがSMA手法にマッチするものであればやりたいと思う。」と答えた。
成金の家に生まれた何をしてもだめなビクター(ジョニー・デップ)が、親のいいつけで貴族の娘ビクトリア(エミリー・ワトソン)と結婚させられそうになるが、2人は初めて会ったにもかかわらずいいムードになる。しかし、結婚式の予行演習で何度もヘマをするビクターを見た牧師は、ビクターがちゃんと誓いの言葉を覚えてくるまで式は延期だ!と言い放つ。ビクターは教会を出て一人森の中で練習し始める。ところが、ひょんな事から、ビクターは地中に眠っていた花嫁コープスブライド(ヘレナ・ボナム=カーター)と婚姻を交わしてしまう!ビクターとビクトリアの愛は成就するのか…はたまた悲劇の花嫁の結末は…。ストーリーのテーマについて監督は、「僕達が生きている中で体験するテーマを取り込んで、たとえば三角関係もそうだけど、または死についての捉え方についても観客が感じられるようにしたかった。」と話した。
憎めない登場人物達と、ジョニー×ティムという今世紀最大のタッグの2人が織り成すファンタジー・ラブストーリーをとくとご賞味あれ!
(ハヤシ カナコ)
「ティム・バートンのコープスブライド」
10/22(土)丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー
◆作品紹介◆
ティム・バートンのコープス ブライド