世界が待ちわびていた“復讐三部作”が遂に完結!!
2004年度カンヌ映画祭グランプリを受賞した『オールド・ボーイ』から一年。
10月7日都内某所にて、今や世界中の注目を集めるパク・チャヌク監督(『JSA』『復讐者に憐れみを』)の来日記者会見が開かれた。
スーツに身をつつみ、さっそうと登場したパク・チャヌク監督。たくさんのフラッシュの嵐にも負けない微笑を返してくれた。「日本で、主演のイ・ヨンエさんがご活躍されている時に映画を公開できることができてとても嬉しいです。」と感謝の意を述べた。

最後の復讐が、一番哀しく、美しい。
無実の罪で投獄されたヒロインクムジャは、服役中誰にでも分け隔てなく優しく接していたことから、「親切なクムジャさん」と呼ばれる。そして13年の刑期を終え、クムジャは自分を陥れた男に復讐する計画を立てる。クムジャの信条は「大きな罪には大きな罰を、小さな罪には、小さな罰を。」彼女は、男にどのような地獄の鉄槌をくだすのか…。そしてその復讐劇の先にはどんな結末が待っているのか!?
残虐でありながらも完璧に美しいクムジャを演じるのは、韓国のみならずアジア全土を虜にしているイ・ヨンエ。今日本でもNHKで放映中の『宮廷女官 チャングムの誓い』に主演で登場しており、注目を集めている。パク・チャヌク監督はイ・ヨンエのルックスはもちろん感情表現に富んだ彼女の演技力を絶賛している。

Q.復讐の権威として名をはせている監督に質問です(会場爆笑)。これほどまで復讐をテーマにした作品を世に出すのにはなにか動機というのがおありなんですか?
パク・チャヌク監督:「生きていれば誰もが、大小心の傷を抱えていると思います。そして頭の中で、傷つけられた相手に復讐をすることってありますよね。そして大抵の人が復讐を実行することで、たとえば殺したりすることで物事は解決すると思っています。しかし、本当にそうでしょうか。もともと被害者であった自分が加害者に変わるとき、その行為は本当に正しいことなのでしょうか。暴力の復讐という大義名分が本当に正しいのか、を観客のみなさんに考えていただきたいです。これは今の時代に通ずる問いかけだと思います。」

最後に、韓国では過ちを犯した人に二度と同じ過ちを犯さない純粋(真っ白)な人間になってほしいという意味を含む真っ白な豆腐(本編にも登場)をもっての写真撮影が行われた。また、会場に訪れた報道陣にも数量限定で豆腐が配られた。
監督が『親切なクムジャさん』に込めた問いを受け止めたうえで、ぜひみなさんにもその答えを劇場で考えてほしい。
(林 奏子)

※11月12日(土)より全国ロードショー!!
新宿シネマスクエアとうきゅう、日比谷シャンテシネ、池袋サンシャイン、
渋谷アミューズCQN他全国にて公開!!

■作品紹介
親切なクムジャさん
■公式ページ
親切なクムジャさん